モロッコ爆撃機イエメン空爆! 皆が握手しているのにアラブを虐殺するアラブ (平田伊都子)
2015年5月11日、アメリカ国務長官ケリーがロシア大統領プーチンと握手をしました。
経済制裁で<ロシア虐めの有志連合>を仕切っているアメリカが、自らネゴNegotiation(交渉)のためにロシア詣でをしたのです。 アメリカ大統領オバマはキューバとの歴史的な国交回復を実現し、アメリカ国民とキューバ国民は様々な分野でネゴNegotiation (交渉)を始めました。 戦争なんてやってる時じゃない、、銃を構えた姿なんて、古臭いし、ダサい!! それなのに、日本では戦争を支援する<安保関連法案>が閣議決定されました。 一方、日本と仲良しのサウジアラビアはアラブ有志連合を作って、アラブの国イエメンを空爆しています。
空爆は民間人を大量虐殺します。
日本もサウジアラビアの要請があれば有志連合に参戦して、イエメンの国民を殺すのでしょうか?
*サウジアラビアのイエメン軍事介入
2015年1月19日、イエメン国内のイスラム教シーア派に属するザイド派民兵組織フーシが武装蜂起し、大統領官邸や主要メディアを制圧した。 ハーディー大統領は22日、辞意を表明した。 が、武装蜂起はクーデーターに発展し、首都サヌアを制圧し、政権掌握を宣言した。 しかし、2月21日、サウジアラビアの後ろ盾を得たハーデイーは辞意を撤回し、サウジアラビアに軍事介入の機会を与えてしまう。 イエメンは、アラビア半島諸国において唯一共和制をとり憲法と民主主義を尊重する立憲国家だ。 湾岸諸国を仕切る石油独裁王国サウジアラビアは、元来、イエメン共和国の存在を嫌い、イエメン潰しを企んできた。 サーレハ初代イエメン共和国大統領がシーア派であることを理由に、あたかもイランの傀儡政権であるかのような宣伝をし、スンニ派が大勢を占める湾岸成金首長国を煽ってきた。 パレスチナ解放軍に軍事訓練基地を提供してきたことをネタに、アラビア半島のアルカイダ拠点だとアメリカに耳打ち、その裏でスンニ派武装組織アカプAQAP(アラビア半島のアルカイダ)を暗躍させた。 そして、<アラブの春・イエメン篇>を欧米とでっち上げ、サーレハ前大統領を追い出し、その副大統領だったハーディーを大統領に就かせた。
3月に入ると、<フーシ派>が優位になり、焦ったサウジアラビアはサウジアラビアの傀儡である<ハーディー派>を支援するため、イエメン軍事介入に踏み切る。
サウジアラビア国王サルマンは、スンニ派国家10カ国による、アメリカを真似た有志連合をでっちあげた。 スンニ派有志連合10ヵ国とは、サウジアラビア、エジプト、スーダン、パキスタン、UAE, カタール、クウェート、バーレーン、モロッコ、オマーンで、このうちエジプトには230億$を、パキスタンには15億$を与えた。
*サウジアラビア国王サルマン詣でをしたモロッコ国王モハンマドⅥ世
2015年3月26日、サウジアラビアが隣国イエメンで勢力を広げるシーア派の武装組織<フーシ派>への空爆を始めた。 サウジのイエメン空爆はサウジのためだ。
衛星テレビ局アルアラビアによると、サウジは戦闘機100機、アラブ首長国連邦(UAE)は30機、クウェート、バーレーン、カタール、ヨルダン、モロッコ、スーダンは各3~10機を投入。エジプトとパキスタンも戦艦の配備など準備を進めている。サウジは同国南部やイエメン領空での民間機を含む飛行の禁止を宣言。 地上部隊15万人も待機しているという。 エジプト紙アハラム(電子版)は同日、イエメンのハーディーがサウジの保護のもと、アラブ連盟首脳会議が開かれるエジプトへ逃げたと報じた。
その一方で、スンニ派の武装組織アカプAQAP(アラビア半島のアルカイダ)も攻撃を仕掛けている。アカプAQAPはサウジとアメリカが創作した過激スンニ派組織だ。 南部ムカラの軍基地を制圧するなど勢力を拡大しているそうだが、一体、その銃口をどっちに向けているのだろうか? アメリカに創られアメリカに殺された、イエメン系サウジアラビア人のオサマ・ビン・ラデインさん、教えてくださ~い、この複雑な構図の真実を、、
サウジアラビアの空爆が続いていた5月3日、モロッコ国王ムハンマドⅥ世がサウジアラビア国王サルマンを表敬訪問した。
マップMAP(モロッコの国営通信社)によると両首脳は「両王国は全面的に、普遍の連帯を誓った。両国の領土権を守り、イスラムの聖地を守り、平和と安全を危うくするいかなる脅威にも屈しない」と、共同声明を発表したそうだ。 が、モロッコ国王がサウジアラビア国王からいくらぐらい金を貰ったかは、明らかにしていない。
*モロッコ戦闘機撃墜される!
2015年5月9日、イエメンでの人道問題を担当する国連の調整官が、サウジアラビア主導の有志連合軍が<フーシ派>の拠点であるイエメン北部サアダに対し、国際人道法に違反する無差別爆撃を行っていると非難した。 が、サウジアラビアはサアダ県全域を攻撃し続けると、宣言した。
ロイター通信は、「サウジアラビアに頼まれイエメンに軍事介入するモロッコ軍が11日、同国軍機が10日夜から行方不明になったと発表した」と、伝えた。 サウジアラビアと戦うイスラム教シーア派武装組織<フーシ派>のテレビ局は11日、戦闘機を撃墜した映像を流した。(フーシは暗殺された宗教指導者Hussein Badreddin al-Houthi のラストネームからきている。正式名はアンサール・アッラー)
一方、 フランス公共ラジオによると、イエメンへの軍事介入後、サウジアラビア側戦闘機の行方不明は初めてだということだ。
モロッコ爆撃機が撃墜された5月11日も、サウジアラビアは<フーシ派>が拠点とするイエメン北部サーダ州を空爆した。 一方、その<フーシ派>と連携して政権奪回を狙うサレハ前大統領派は、同国への軍事介入を主導するサウジアラビアが提案した5日間の人道目的での停戦に応じると発表した。
しかし、サウジアラビア主導の有志連合軍はこの日、首都サヌア中心部にあるサレハ元大統領邸宅を空爆して、威嚇で答えた。
*停戦 5月13日~17日(5日間)
12日に5日間の停戦が発効したことを受け、国連や民間の援助団体が食料や医薬品などの人道支援に本格着手した。ただ、停戦発効後もサウジアラビア南部の対イエメン国境地域にロケット弾が着弾するなど、情勢は依然不安定だ。 国際医療支援団体「国境なき医師団」のイエメン代表は、停戦期間が「支援が必要な人の数を考えれば十分でない」と、嘆いた。
国連食糧農業機関(FAO)の緊急部門責任者は「イエメン情勢は非常に深刻だ。今はすべてが足りない」と話す。イエメンは食料の9割を輸入に頼るが、現地では物資を搬送するための燃料が不足していて、人々に十分な食料が行き渡らない。 FAO緊急部門責任者は「流通の再開が必須だ」と訴えた。
2015年5月13日の国連発表によると、「3月26日から始まったサウジアラビア有志連合の空爆で、23,580,000全イエメン人口のうち12,000,000人が食糧危機に陥っている。30万人が難民状態にあり、800人以上の市民が殺され、1,500人以上の市民が負傷している」と、伝えている。
イエメンの<フーシ派>への空爆を主導するサウジアラビア国王サルマンは13日、イエメンへの支援を5億4000万ドル(約640億円)と、発表した?? 全く解せないこの巨額な支援金。 「金さえ出しゃいいだろう」と、何でも金で解決しようするサウジアラビア、、その前に、サウジはまず、イエメン空爆を止めるべきだ、イエメン軍事介入を止めるべきだ。 破壊や人殺しを止めるべきだ。 停戦は5日ぽっきりではなく、終戦であるべきだ。
破壊と大量虐殺の軍需商売で儲け、復興支援とか人道援助とかでまたひと稼ぎする、、そのやり方はアメリカ様式、はたまたユダヤ様式ではなかろうか、、 イラク戦争でサウジアラビアが学んだものは、<ユダヤ商法>なのだろうか?
<アラブの春>はアラブにとって大失敗!
しかし、<アラブの春>はユダヤにとって、イスラエルのシオニストたちにとって大成功だったことを、賢明におわすアラブ諸国の王様たちは、十二分にご存知だと思っておりましたのに、、
文・写真:平田伊都子 ジャーナリスト