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メルケル首相「言論の自由がないと社会は前進しない」

 9日、7年ぶりに来日したドイツのメルケル首相が朝日新聞社主催で講演会を行った。

 

 メルケル首相は、第2次世界大戦から70年となることについて、「私たちドイツ人はナチスやホロコーストなどの苦しみをヨーロッパ、そして世界へ広げたにも関わらず、私たちに対して和解の手が差し伸べられたことを決して忘れません」と述べ、それが可能だった理由として「ドイツが過去ときちんと向き合ったからだ」としたうえで、「隣国フランスの寛容な振る舞いが大きかった」と述べた。

 

 また、言論の自由については「政府にとっての脅威ではない。民主主義の社会では当然あるべきものだ」としたうえで、「人々が自由に意見を述べられないところからは革新的なことや社会的な議論は生まれず、社会全体が前進できない」と述べ、多様な意見に耳を傾けることが大切だと語った。

 

(DAILY NOBORDER編集部)

PHOTO by א (Aleph) (投稿者自身による作品) [CC BY-SA 2.5 (http://creativecommons.org/licenses/by-sa/2.5)], via Wikimedia Commons