岡田民主党の枝野幹事長続投に異議あり!
18日に行われた民主党代表選で岡田克也前党代表(61)が新代表に選出された。
周知のとおり1回目の投票では決着がつかず、細野豪志(43)元幹事長との決選投票では長妻昭元厚労相(54)を支持する党内左派グループの助けを借りての辛勝だった。
党再生、党勢回復に向けた岡田氏への期待以上に、その道のりの険しさを再認識させられる代表選の結果であろうか。
まずもって代表選を通じて対立軸の一つとなった維新との合流話はどうなるのか。
岡田氏はこの日の記者会見で「民主党の分裂を前提としたような言い方では受け入れられない。現時点で維新と同じ党になるというのは、到底考えられない」と否定しつつも、将来の合流については「維新が変わればいろんな可能性があるかもしれない」とも述べ、合流に積極的な細野陣営への配慮を滲ませた。
一方で党分裂の火種となる集団的自衛権の行使容認や改憲問題については安倍自民党や維新との距離を縮めたい細野陣営と一線を画して党内左派グループと歩調を合わせている。
「幅広く皆さんの意見を聞いて合意形成していきたい。私の立ち位置はだいたい真ん中。自民党は随分右にシフトしている。ど真ん中が空いている。民主党はしっかり対応できるよう政策転換が必要だ」
岡田氏はこう述べ、党内融和に自信を見せるが春の統一地方選とこれに続く来夏の参院選の結果次第では再び党分裂の危機に直面することになろう。
また民主党の今後を占う注目の党役員人事で岡田氏は「非常に信頼しており、力量があり、バランスも取れている」として枝野幸男(50)現幹事長の続投を決めた。しかしながら枝野氏は海江田前代表共々、昨年夏の参院選と先の衆院選の結果責任が問われる立場だ。
岡田氏は代表選を争った細野、長妻両氏を代表代行、政審会長など党幹部に起用する方針だが、枝野氏の幹事長起用に両陣営が反発を強めて水面下の人事調整は難航した。
通常国会は26日に召集される。岡田氏は「国会審議の先頭に立ちたい」と意気込むが、党再生の第一歩となる挙党体制には程遠い。なぜ、どうして?の枝野幹事長の続投である。
(藤本順一)<t>
写真:民主党HPより