「イスラム国の難民・人道支援のために」イスラム学者が緊急会見
22日午前、都内の日本外国特派員協会でイスラム学者の中田考氏の緊急記者会見が開かれた。
日本人の人質、湯川遥菜氏、後藤健二氏の救出を目的に、イスラム国の現状や背景について中田氏は、「2億ドル(約240億円)の身代金の代わりに、イスラム国の難民・人道支援のために要求額と同額の資金や物資を赤新月社を通じて援助したらどうか」と提案した。
また、イスラム人の友人にあてて、アラビア語と日本語で「72時間は、短すぎる。もう少し待っていただきたい」と噛み締めるように伝えた。
安倍首相に対しては、「難民・人道支援を行っていると強調していたが、今回の歴訪では、シリアからの難民の半数以上が住むトルコが外れている。人道支援のために行っている、あるいは難民支援のために行っていると言っても理解されない」と批判した。
人命に関わる会見であり、会場内には緊張感が漂った。
中田氏は、北海道大・男子学生のイスラム国への渡航を支援していたことなどから、警視庁公安部が私戦予備・陰謀罪の関係者として疑いをかけているようで、会見には北海道の報道機関も多く出席した。
(前田真里)
写真:日本外国特派員協会HPより