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西サハラ政治囚釈放要請書

 2015年1月2日、ロンドンに拠点を置く<アダラUK>という名の西サハラ人権団体から、<西サハラ政治囚釈放要請書>を国連事務総長に送ろうという提案がきました。

 要請書はアラビア語、スペイン語、英語、ギリシャ語に翻訳されたそうです。

 日本語に訳して欲しいとの依頼がSJJAにきました。下に拙訳と上にキャンペーンポスターを貼り付けます。

 

「パン・ギムン 国連事務総長殿、

 モロッコと西サハラ(モロッコ占領地)で収監されている西サハラ政治囚は、残酷で憎悪に満ちた虐待の犠牲になっています。彼らの罪状は、ただ平和デモに参加したというだけのものなのです。平和デモで、西サハラ国旗を振り伝統衣装を着、「国連が何度も出した決議を実行することが、西サハラ長期紛争を解決する」と、声を上げただけなのです。

 大部分の西サハラ政治囚は拷問の餌食にされています。そして、圧力と拷問で自白を迫られてきました。

 モロッコ王国が全西サハラ政治囚を釈放するように、あなたがモロッコ王に圧力をかけてくださることを、切に願っております。

 西サハラの人々は、平和と自由の下で生きることを切望しています。一方、モロッコ王国は、全ての国際条約や合意を尊重せず、人権と国際法を無視していると見なさざるをえません。

 もうこれ以上、西サハラ人を苦しめないでください。敬具」

 

 2014年12月31日、モロッコ占領地・西サハラのダハラ漁港で、平和デモが行われ、モロッコ軍が突入し4人が逮捕されました。 国旗を振って「民族自決権の行使と西サハラ独立」を謳っただけなのに……。

 2015年1月3日、モロッコ占領地・西サハラの首都ラユーンで、西サハラ人失業者たちがモロッコ占領当局の前で座りこみを始めましたが、すぐにモロッコ占領警察に追い払われました。

 名前が判明している西サハラ政治囚は49人だそうですが、100人以上が収監されているそうです。 その他、西サハラ人の行方不明者は、600人以上にのぼるとか……。

 モロッコは、国連をはじめとする国際調査団の現地入りを極度に嫌っているため、実態が掴めないのです! どうすればいいんでしょうね?

 

(平田伊都子/文と画像提供)<t>