ノーボーダー・ニューズ/記事サムネイル

下村文科大臣、新国立競技場への批判に苦しい反論

 18日放送のインターネット報道番組「ニューズ・オプエド」に出演した下村博文文部科学大臣が、2020年東京オリンピックについて語った。

 

 新設する国立競技場が大きすぎることや、日が当たらず芝が育たないとの批判があることについては、「屋根は普段は開けているので日照の問題はない。当初の計画からは大幅に縮小されており、8万人収容という規模も世界的には特別な大きさではない」と述べ、批判は当たらないとの認識を示した。

 

 また、目指すオリンピックについては「スポーツの東京一極集中ではなく、日本全国を活性化するオリンピックを目指す。成熟国家としてスポーツだけでなく、文化・芸術、環境都市をアピールしたい」とし、開催都市が種目を追加できるようになったことについては「開催国として国民が盛り上がるようなニーズは作るようにしたい」と述べている。

 

 これに対し、ノーボーダースポーツ編集長の玉木正之氏は「屋根は普段は開けているので日照の問題はない、と言われたが、屋根には巨大な橋梁のような2本の鉄骨があり、日照が十分とは思えない。さらに芝には日照以上に風通しが重要で、現在でもトヨタ・スタジアムなど天井を開けていても芝の根付が悪く、サッカーはかろうじてできても、ラグビーにはまったく不向きのスタジアムもある。新国立競技場は、そのことを考慮して巨大な人工送風機を設置するらしいが、建設費・維持費の高騰は避けられない。8万人収容の大きさは世界的には特別な大きさではなくても、設計したザハ・ハディド氏の基本デザインは無駄なスペースが広い。さらに、サブ・トラックが仮設というのは、スポーツ施設として決定的欠陥と言うほかなく、五輪後の後利用は難しいと言うほかない」と反論している。

 

(DAILY NOBORDER編集部)

写真:「ニューズ・オプエド」より

Correction:タイトルを変更しました。