原子力規制委員会、原発事故時の被曝線量の上限引き上げを検討
原子力規制委員会は10日に行われた会議で、原発事故時に対応する作業員の被曝線量の上限を、現状の100ミリシーベルトから250ミリシーベルトへの引き上げを検討する議論を行った。
田中俊一委員長が「諸外国の状況からすると、250ミリシーベルトはだいたい真ん中くらいだ」として、上限の引き上げを提案。規制委員会では、今後議論を続けていくという。
線量限度について、会議の資料には「100ミリシーベルト以下では急性の影響はなく、がんリスクの増加は1%未満」で、1000ミリシーベルトでは「この程度で吐き気、嘔吐も有り得る軽い骨髄抑制があり、その後がんリスクが10%増加する」としているなど、被曝による健康被害に対する認識が適正かどうかについても疑問がもたれる内容となっている。
(DAILY NOBORDER編集部)
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