派遣法改正案、審議始まるも与野党間に深い溝
衆議院厚生労働委員会は5日、与党が今臨時国会での成立を目指す派遣法改正案の審議が始まった。
改正案に反対の意思を明言している民主党を代表して山井和則議員が質問に立ち、「このまま規制緩和すれば、一生派遣労働の人が増える」と主張した。
塩崎厚生労働大臣は、派遣法の改正によって正規雇用が増えると主張した点について指摘されると、「他の経済要因が変わらなければ、今回の法改正は正規雇用が増える提案となっている」と答えたが、それに対して山井議員は「国民を騙す答弁だ」と厳しく批難した。
また、今回の改正案で、派遣社員のキャリアアップを促すため教育訓練を雇用主に義務づけるとしている点について、「年間1時間の教育訓練でもいいのか」との質問に対し、塩崎大臣は「中身にもよるし、仕事の内容にもよる」と曖昧に答弁。山井議員は「大臣がそんなことも答えられないで何を審議するのか」と述べ、「法案は中身が空っぽだ」と批判している。
(DAILY NOBORDER編集部)
写真:「衆議院インターネット審議中継」より