ネットメディア、記者クラブに敗訴
インターネットメディア「OurPlanet-TV」が、首相官邸前の「反原発デモ」の様子を国会記者会館の屋上から撮影することを拒否されたのは報道の自由の侵害だとして、国と記者クラブを訴えていた裁判が14日行われ、東京地裁は原告の請求を棄却した。
国会記者会館は国有財産だが、大手メディアが加盟する記者クラブが管理しており、今回の判決では「インターネットメディアは多様かつ多数であるため、公平かつ妥当な対応のためには国と記者クラブとの協議や基準作りが必要だったが、基準がなかったので不当な扱いとは言えない」との判断が下った。
原告は、「裁判官が国会記者会館の実態を理解せず、誤認していることが最大の問題だ。いまこの時代にネットメディアに対し、数が多いから取材させないという話は通用しない」とコメントし、判決を批判したうえで控訴する考えを示した。
判決を受けて、記者クラブ側は「国会記者会館の使用に関する原告の具体的な権利を認めず、国会記者会の判断を正当とした穏当な判決だ」とコメントを発表している。
(DAILY NOBORDER編集部)
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