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安倍内閣改造直前予想(石破無役ケース)

 安倍晋三首相はいよいよ週明け9月3日、内閣改造・党役員人事を断行する。閣僚についてはこれまでのところ菅義偉官房長官をはじめ主要閣僚の麻生太郎財務相、甘利明経済再生担当相、岸田文雄外相、これに公明党の太田昭宏国交相の5人は続投の見込みだ。となれば、閣僚数は18人までと決まっているから、残るは13人。注目の安保法制担当相は、石破茂幹事長が就任を拒否した場合、集団的自衛権の行使容認をめぐり与野党協議をまとめた高村正彦副総裁が最適任だが、本人は持病を抱えて固辞する意向を示している。次善の選択肢として名前が取り沙汰されているのは、中谷元(56)谷垣派衆院当選8回、岩屋毅(57)麻生派衆院当選6回、江渡聡徳(58)大島派衆院当選5回の3人。ただ今回、安倍首相に反旗を翻した石破氏側近の中谷氏の起用は見送られ、岩屋、江渡両氏のいずれかが安保法制担当相と防衛相を兼務するか、ポストを分け合うことになろうか。

 

 TPPや農協改革など難題山積の農水相には西川公也(二階派衆院当選5回)と宮腰光寛(岸田派衆院当選6回)、森山裕(石原派衆院当選4回、参院1回)の3人が候補に挙がっている。

 

 いずれも農協改革を主導する中心メンバーだが、なかでも党TPP(環太平洋経済協力協定)対策委員長としてTPPや経済連携協定(EPA)の各国との交渉、党内、農業団体との調整に奔走した西川氏が一歩リード。

 

 もう一つ、マスコミが注目する女性議員の起用については、それこそ衆参百花咲き乱れるごとく。小渕優子(40)額賀派衆院当選5回は当確。他に小池百合子(62)無派閥石破系衆院当選7回参院同1回、野田聖子(53)無派閥中立系衆院当選7回、高市早苗(53)町村派安倍系衆院当選6回、山谷えり子(63)町村派安倍ママ系・参院当選2回衆院同1回、有村治子(43)大島派参院当選3回、丸川珠代(43)町村派安倍系参院当選2回など。安倍首相はこれに稲田朋子行革担当相を含めた4~6人の女性議員を閣僚か党要職で起用する考えだ。

 

 党人事については石破幹事長の後継として早くから本欄で指摘している二階俊博(75)二階派会長・衆院当選10回や額賀福志郎(70)額賀派会長・衆院当選10回、大島理森(67)大島派会長・衆院当選10回ら派閥領袖クラスを安倍首相がどう処遇するかも見物である。

 

(藤本順一)<t>

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