菅官房長官 「吉田調書」9月公開へ
菅義偉官房長官は25日午前の会見で、東京電力福島原発事故をめぐる政府事故調による故・吉田昌郎所長のヒアリング記録、いわゆる「吉田調書」を公開する方針だと発表した。
吉田調書をめぐっては、これまで内容の事実確認が不十分なことなどから、吉田元所長が公開を望まないとしていたため非公開としてきたが、断片的に取り上げた記事が一人歩きしていることや、状況が変化していることなどから公表することを決めたという。
これは5月に、朝日新聞が吉田調書を入手したとして特集記事を掲載したのに対し、今月に入り産経新聞も調書を入手したとして、朝日新聞とは異なる内容の報道を行うなど情報が錯綜していることを受けてのもので、政府も対応が迫られていた。
記録の開示にあたっては、個人のプライバシーに十分配慮する必要があるとしたうえで、9月のできるだけ早い時期での公開を目指すとしている。
(DAILY NOBORDER編集部)