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猛威をふるうエボラ出血熱 西アフリカで大流行

 WHOの発表によると、西アフリカで大流行しているエボラ出血熱は、8月6日時点で、感染者数1,711名、死者932名にのぼるという。

 

 ギニア、リベリア、シエラレオネでは、医療関係者、宣教師などの感染も相次いでおり、シエラレオネ保健省から「国民的英雄」と称えられた、医師のシェイク・ウマル・カーン氏も感染者100名以上の救助にあたった後、39歳で亡くなっている。

 

 また、リベリアの首都モロンビアにおいても、スペイン人宣教師がリベリアで感染し、スペイン国防省が帰国させる為に空軍機を派遣するなど、各国の対応が求められているほか、アメリカやサウジアラビアなどでも輸入感染症例が発表されており、空路を通じた感染拡大が懸念されている。

 

 エボラウイルスは、血液、汗といった体液から感染するもので、本来、広範囲で急速に広がる事はないと言われているが、国境なき医師団では、今回は流行の範囲が広く、接触者の追跡や、感染予防の啓発活動が不足しているため、国際社会全体で支援活動を拡大する必要があると警告している。

 

 この夏海外へ渡航される方は、今後の動向に関心を持ち、必要な情報は外務省の渡航情報・安全情報などで確認のうえ出国されるのが望ましい。

 

(成瀬久美)

POTO by Photo Credit: Dr. Frederick Murphy Content Providers(s): CDC/ Dr. Frederick A. Murphy [Public domain], via Wikimedia Commons