ノーボーダー・ニューズ/記事サムネイル

ベネッセ情報漏えい「派遣社員問題」の考察

 ベネッセによる情報漏えい事件が、新聞紙上を賑わせています。

 

 この問題についてはいろんな意見があると思いますが、派遣社員問題に絞って考えてみました。

 

 小泉改革以降の労働者派遣法の改正による。非正規雇用者の待遇の悪さが事件の背景にあるかのように指摘されています。待遇が悪いからといって法を犯した当人は論外です。が、実際、その側面は否めないでしょう。企業側は個人情報に携わるコンピュータのシステムエンジニアという重要な仕事において低賃金でこき使いながら、なおかつ危機管理コストもかけていない。

 

 派遣社員は、使用者側である企業のメリットがあるとされていますが、トータルでみるとリスクも高いはず。それどころか、社会不安の火種にもなってきました。にもかかわらず、安倍政権では6月で閉じた通常国会で廃案になった派遣法の改正案を復活させようとしています。

 

 そこに利権が転がっていることもお忘れなく。

 

(森功)

PHOTO by Florian Hirzinger - www.fh-ap.com (Own work (Florian Hirzinger)) [CC-BY-SA-3.0 (http://creativecommons.org/licenses/by-sa/3.0) or GFDL (http://www.gnu.org/copyleft/fdl.html)], via Wikimedia Commons