伊丹・関空新会社 2兆2000億円の買い手はいるか?
関西国際空港と大阪国際(伊丹)空港が経営統合した新関西国際空港の営業権売却が本決まりになった模様です。
簡単に言えば、営業権を民間企業に売った資金で借金を回収しようという民営化計画。買い手企業の入札をおこなうといいますが、問題はその最低価格でしょう。なんと最低でも45年間、毎年488億円以上の支払い。総額は実に2兆2千億円になるとのことです。
新会社はこの金で1兆2000億円の借金を返済すると言いますが、そもそも新関空会社の営業利益は324億円しかありません。そこへ毎年488億円ずつ払う企業がいるでしょうか? 支払い続けなければならないその45年の間には、東京―大阪間のリニアも走るし、航空事業そのものが変わってきます。
国交省と財務省が進めるこの計画。どう考えても、とらぬ狸ではないでしょうか。
(森 功)<t>
写真:関西国際空港旅客ターミナルビル By あさしお (投稿者自身による作品) [CC-BY-SA-3.0 (http://creativecommons.org/licenses/by-sa/3.0)], via Wikimedia Commons