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公明党よ、連立離脱を恐れることはない

 国会は20日に事実上幕を閉じる。自民、公明両党は18日の幹事長、国対委員長会談で集団的自衛権の行使容認の閣議決定を先送りすることで合意した。
 
 とはいえ、公明党が早々連立離脱カードを封印してしまった以上、安倍首相の暴走を止める手立てはない。あるいは、山口那津男代表が混乱の責任を取り辞任、新たな代表の元で仕切り直しするとなれば結末は変わってこよう。
 
 公明党にとって護憲平和の看板を下ろすことは党存続にかかわる。このままズルズル、安倍政権の「下駄の雪」として生き恥を晒すのか。それとも結党の原点に立ち戻り、党再生の道を選ぶのか。腹をくくることだ。
 
 連立離脱を恐れることはない。このまま政権与党に留まれば、公明党だけでなく創価学会の池田大作名誉会長までが後々、戦争犯罪人として歴史に名を刻むことになるかもしれない。それに安倍晋三首相が来年秋の自民党総裁選で再選されるとは限らない。しばしの間、政権の外から事の成行きを見守ることも選択肢の一つだ。
 
 安倍首相が強気の姿勢を崩さないのは、維新やみんなの党の数をあてにしてのことだろうが、全国に強固な党組織、支持基盤を持たない政党は、いずれ消えてなくなる。しかも、自民党議員の多くは創価学会票の上積みで当選を果たしている。来年の統一地方選とその先の国政選挙を見据えれば、公明党抜きの自民党政権はあり得ない。
 
 万が一にも安倍首相が、公明党を連立離脱に追い込むようなことになれば、それこそ自民党内から反安倍の狼煙が上がるはず。その動きに乗じて自民党内に手を突っ込み、安倍首相の総裁再選を阻止すればいいのだ。
 
 あるいは公明党が閣議決定の閣僚署名を拒否し、閣外協力に転じるだけでも安倍首相の政治的求心力は確実に弱まる。
 
 併せて今のうちから500万票とも言われる支持母体の創価学会員を総動員して自民党に入党させ総裁選の投票権を得ておくことだ。
 
 そうすれば、公明党が信頼できる新しい総理総裁の下、再び連立内閣に加われば安倍内閣の閣議決定を覆すこともできよう。
 
(藤本順一)<t>
PHOTO by Ogiyoshisan (Own work) [CC-BY-3.0 (http://creativecommons.org/licenses/by/3.0)], via Wikimedia Commons