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原子力ムラで商売繁盛の原子力規制庁の新しい委員 原子力強制庁への布石?

まいど、いまにしです。
 
今年9月で任期満了を迎える、原子力規制庁の後任の委員に東京大学教授の田中知氏と、東北大学教授の石渡明氏が国会の同意を得て就任することが決まった。
 
民主党政権時、原子力規制庁の委員就任には「ガイドライン」が定められた。そこには「直近3年間に同一の原子力事業者等から、個人として一定額以上の報酬等を受領していた者」と明記している。
 
赤旗の報道によれば<原発メーカーや電力会社などでつくる原発推進の業界団体「日本原子力産業協会」の理事を2011~12年務め、11年度には東電の関連団体「東電記念財団」から50万円以上の報酬、原発メーカー・日立GEニュークリア・エナジーなどから研究費の奨学寄付として110万円を受け取っていました>
 
また、ロイター通信が東京大学に問い合わせたところ<東大本部の回答によると、田中教授には原子力事業者などから2004年度から10年度にかけて合計600万円の寄付金があった。田中氏は、東京電力福島第1事故が起きた翌2011年度に、東電元会長の田村滋美氏が理事長を務める「東電記念財団」や原発メーカーの日立GEニュークリア・エナジーなどから160万円以上の報酬や寄付を受け取っている>
 
<東大本部の回答によると、田中教授には原子力事業者などから2004年度から10年度にかけて合計600万円の寄付金があった。内訳は、青森県大間町で原発建設を進めている電源開発が計300万円、日立GEニュークリア・エナジー(前身の日立製作所含む)が計300万円>
 
もう、原子力ムラからのカネで商売繁盛やがな!
 
原子力規制庁は原発を再稼働させるかどうか、審査するところ。
イチエフの事故前までは、経産省の傘下に資源エネルギー庁や原子力安全・保安院があった。原発を規制するのと、推進するのが一緒じゃアカン、厳しくせなアカンとイチエフの事故後、できた組織。
厳しいしまっせと言いつつ、原子力ムラからジャブジャブ、カネをもらう身内を入れるというんや。
こんなもん、先に書いたガイドラインがあっても、なかってもアカンがな。
 
田中氏は会見で、
「独立をどう保つかが大事」
「中立性を保ちながらしっかりとやっていきたい」
 
なに言うてるねん。
あんた、完全に原子力ムラの一員やんか。
すでに、中立やないってさ。
せやのに、原子力規制庁からもギャラ、税金からとるんかいな?
 
そして、会見では「原子力ムラ出身との懸念がある?」と問われて、「原子力教育と研究に関与してきたのは事実だが、
そこで得てきた経験と知識を最大限生かしてやっていく覚悟」
 
そんな原子力ムラの知識、生かさんでええ、就任を断ってくれよ。
こんな人がやったら、原子力規制庁を、原子力強制庁になってしまるうと思うのは、ワシだけやないはず。
 
(今西憲之)<t>
PHOTO by Digital Globe [CC-BY-SA-3.0 (http://creativecommons.org/licenses/by-sa/3.0)], via Wikimedia Commons