福島の被災子供たちに希望と安らぎを「沖縄・球美の里」事業
5月31日、「NPO法人 沖縄・球美の里」の第2回定期総会が北沢タウンホールにて行われた。
「沖縄・球美の里」は福島第一原発事故で被災した子どもたちの健康維持のため、2012年7月、沖縄県久米島に設立された通年式の保養施設である。豊かな自然のなかで放射能を気にすることなく、のびのびと過ごし抵抗力や免疫力をつけることを目的としている。
同団体の理事長で月刊誌DAYS JAPAN編集長の広河隆一氏により1年間の活動報告が行われた。
保養がスタートし2014年5月30日までに26回(1回に40~50名)を数える。また、現在新館の建設を行っており9月中には完成するため、秋以降は1回に55~70名の保養が可能となる。
だが、募金額は減少しており今後、保養にかかる費用をどのように集めるかが同団体にとって大きな課題にもなっている。
鼻血騒動で編集部としての見解をHPに発表した「週刊ビッグコミックスピリッツ」村山編集長は、≪健康不安を訴える方々が、今なおいらっしゃるのはなぜでしょうか。小さなんお子さんに対して、野呂美加様のお話にある「保養」を、もっと大きな取組とすることは考えられないでしょうか。≫とコメントし、必要性を訴えている。
福島第一原発事故より3年が過ぎ、多くの人々の記憶から原発事故は過去のものとして忘れられつつあることが募金減少の原因なのか。
しかし、5月19日に福島県が発表した子どもの甲状腺がんは疑いも含めて89人となっている。放射線による影響は否定されてはいるが、不安やストレスを抱える子どもたちに必要なことは、汚染された地域を一時的にでも離れ、免疫力を高めるための保養に継続的に参加することがもっとも重要であり、将来への安心につながることになる。
これらのことは未来の日本を担っていく子どもたちを守るために、国が主導して行うべきではないだろうか。