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【2014都知事選】小泉純一郎元首相が“自ら立つ”選択も(藤本 順一)

タレント学者の舛添要一氏(65)が今月23日に告示される東京都知事選(1月23日告示、2月9日開票)に出馬する意向を固めた。

「本格的な検討に入った。基本は無所属で出ることになる」

とは8日、本人が記者団を前に語ったものだ。

これを受けて菅義偉官房長官は同日の記者会見で「(第一次安倍内閣で)厚生労働相として福祉を中心に活躍したのは事実だ。皆さん認めていると思う」と述べ、その行政手腕を高く評価。当初、舛添氏の擁立に難色を示していた自民党参院や都議会自民党もこれを容認する方向で調整に入った。すでに舛添支持を決めている公明党と足並みが揃ったところで正式に出馬表明する段取りだ。

この日はまた、過去6回も都知事選に出馬した発明家のドクター・中松こと中松義郎(85)が出馬の記者会見を行っている。これで知事候補は共産、社民が推す元日弁連会長の宇都宮健児氏、日本維新の会の共同代表で元都知事の石原慎太郎衆院議員が推す自衛隊出身の田母神俊雄氏の4人になった。

もちろん本命は人気、知名度、政治キャリアからして舛添氏、対抗馬は脱原発の宇都宮氏、大穴は石原票が期待できる田母神氏。残るは独自候補の擁立を目指す民主党がどう出るかだが、細川護煕元首相やジャーナリストの鳥越俊太郎氏に出馬を打診したものの体よく断られて、ついには舛添氏に相乗りの動きも。2020年のオリンピック開催が一つのゴールだとすれば、オール与党で舛添氏を支える選択肢もありだ。

もっとも、事ここに至ってもやはり小泉純一郎元首相の動向は気になる。

細川氏は民主党からの出馬要請は固辞したものの、脱原発を訴える小泉元首相の支援を期待しつつ、ギリギリまで出馬の可能性を探っているようだ。

あるいは舛添氏が原発再稼働で自民、公明両党と政策協定を結ぶようなことになれば、告示直前、小泉元首相自らが“一人超然として立つ”こともあろう。サプライズを期待したい。

【ブログ「藤本順一が『政治を読み解く』」より】

※Photo:Photo : Tokyo Metropolitan Government Building no1 Tocho 07 7 December 2003(Wikimedia Commons /Author:Morio)