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自民党本部担当者の暴言!「テロといわれてもいいくらいのことをしている人はたくさんいる」(木野 龍逸)

官邸前で特定秘密保護法への反対を訴えている市民有志と、官邸や国会周辺での自由な表現活動、言論活動を守るために活動している弁護士、これに賛同する市民らが、自民党の石破茂幹事長がデモをテロと同様とブログに書いていた件に対し、抗議文を自民党本部に送付した。それに関連して電話で石破氏との面会を求めた弁護士は、自民党本部の担当者に「テロといわれてもいいくらいの暴力的な、そういうことを表現の自由を盾にやっている人たちはたくさんいる」などと発言されたことを、3日、記者会見で明らかにした。

石破発言に対する謝罪と処分及び特定秘密保護法案の白紙撤回を求める http://www.mklo.org/20131202/

抗議文を送付した後、11月3日に弁護団の神原元弁護士が自民党本部に電話をしたところ、先の発言をされるなどしたという。

電話応対について神原弁護士は、「本音がぽろっと出たと思うが、そこを隠さない」ことに、「イヤな感じがした」と述べた。そして「自民党は、市民が抗議しても、それに対して非常に威圧的に排除する対応、言葉遣いを見せる」ことと、「石破さんの発言は個人の言葉が滑ったのではなく、自民党本体がそう思っていて、我々にも投げかけてくることがわかった」という2つの点で問題だと指摘した。

神原弁護士らは4日夕方に自民党本部を訪れて、改めて石破氏に面会と謝罪を求めるとという。

このやりとりの記録は下記リンクで視聴可能。 神原弁護士と自民党担当者のやりとり(約28分 ノーカット)

<抗議文全文> http://www.mklo.org/20131202/ 「石破発言に対する謝罪と処分及び特定秘密保護法案の白紙撤回を求める」 2013年12月2日 自由民主党 御中

 

第1 はじめに

1 私たちは、官邸前で日々特定秘密保護法反対を訴えている市民有志(テロ行為と呼ばれた抗議行動への参加者を含む)と、官邸及び国会周辺の自由な政治的言論を守るために活動している弁護士、及びこれに賛同する市民・弁護士である。

2 貴党石破茂幹事長は、11月29日、自己のブロクで「今も議員会館の外では『特定機密保護法絶対阻止!』を叫ぶ大音量が鳴り響いています。」「主義主張を実現したければ、民主主義に従って理解者を一人でも増やし、支持の輪を広げるべきなのであって、単なる絶叫戦術はテロ行為とその本質においてあまり変わらないように思われます。」と発言した。

3 議員会館前で秘密保護法反対を訴える活動を「テロ行為」と同視したこの発言は、関係者の名誉を著しく傷つけるだけでなく、国民の議会に対する意見表明の意義を不当に貶め、むしろ恫喝によって意見表明を萎縮させようとする、権力による言論妨害行為である。また、審理中の秘密保護法との関係では、時の最高権力者が市民の行為を「テロ行為と変わらない」と評したことは、市民の政府に対する批判活動も同法にいう「テロリズム」(法案12条2項1号)に該当するのではないかとの不安を抱かせるに十分な事情である。 かかる発言は、貴党の政策決定者にして最高権力者である幹事長の発言であって、国会で審議中の重要法案に関するものであり、インターネットによって不特定多数人に公開されたものであるから、貴党の考え方を示すものとして、貴党も責任を負うべきである。

4 石破氏は、貴殿は、12月2日になって「テロと同じだという風に受け取られる部分があったとすれば、そこは撤回する」等と発言の一部を訂正したが、「一般の人々に畏怖の念を与え、市民の平穏を妨げるような大音量で自己の主張を述べるような手法は、本来あるべき民主主義とは相容れない」という発言の根幹部分は変わらないのであり、発言によって名誉を傷つけられた人々への謝罪もないのであるから、前記発言を「撤回した」とは到底評価できない。

5 私たちは、貴党に対し、石破発言に対する党としての謝罪と同氏の処分、及び、問題となる特定秘密保護法案の白紙撤回を要求する。

第2 市民の活動の正当性と石破発言の問題点

1 そもそも、政府の行為や政策に対し、自由に意見を表明したり批判したりする権利は、民主主義社会の不可欠の前提であり、憲法上も「表現の自由」(憲法21条)として手厚く保護されている。とりわけ議会制民主主義の下では、国民が個々の政策や法案に対し意見を言う機会は極めて限定されているから、デモや集会、抗議活動等によって個々の法案や政策を批判することは民主的プロセスにとって不可欠であり、専制に対する防波堤とすらいうことができる。まして、国民の人権に重大な影響を及ぼす法案や直近の選挙で争点になっていない政策や法案については、多数派政党であっても国民の声に十分耳を傾け、国民の声を尊重することが憲法上要請される。けだし、「そもそも国政は、国民の厳粛な信託によるものであつて、その権威は国民に由来」するのであるから(憲法前文)、議会と国民との関係は白紙委任ではありえず、最終的には主権の存する国民の意思こそ尊重されなければならないからである。

2 本件で、国民が官邸前で強く訴えているのは、11月26日に衆議院で強行可決された「特定秘密保護法」を廃案にすべきであるということである。「特定秘密保護法」は、一定の情報を政府が「秘密」に指定した上でこれを取得しようとした一般市民をも罰則の対象としようというものであるから、民主主義の根幹に関わり、国民の人権に重大な影響を及ぼすものである。ところが、「特定秘密保護法」については、2013年の参議院選挙において自民党の選挙公約にもなっておらず、選挙の争点にもなっていない。この法案は、民主主義の根幹に関わり、国民の人権に重大な影響を及ぼすものであるにも拘わらず、国民の声が選挙において全く反映されていないのである。

3 くわえて、この法案に対しては、国民各層から多くの批判の声が上がっている。10月28日、刑事法学者らが「特定秘密保護法の制定に反対する刑事法研究者の声明」を挙げ、132人の刑事法研究者が名を連ねた。「秘密保護法の制定に反対する憲法・メディア法研究者の声明」には憲法・メディア法研究者155人が名を連ねている。11月19日には長崎の被爆者5団体が特定秘密保護法案に反対する声明文を安倍晋三首相に郵送し、11月20日には著名なメディア関係者らが集まって集会を開き、法案を厳しく批判する要請文を採択している。日本外国特派員協会も廃案か大幅な修正を求める声明を公表し、東京電力福島第1原発事故で、情報開示への不信感が高まった福島県の県議会は全会一致で「慎重な対応を求める」とする首相、衆参両院議長宛ての意見書を可決した。さらに、11月28日「特定秘密法に反対する学者の会」が発表した声明には、304人もの政治学者、法律学者、歴史学者が賛同の名を連ねている。  全国の弁護士で構成される日本弁護士連合会は、既に10月3日、秘密保護法に反対する会長声明を発表しているが、現時点で、全国全ての単位弁護士会が反対声明を挙げている。また、自由法曹団、青年法律家協会、日本民主法律家協会といった法律家団体も全て反対差声明を挙げている。加えて、アムネスティ・インターナショナルやヒューマン・ライツ・ウオッチ、ヒューマンライツ・ナウ等の国際人権団体も、それぞれ法案に反対する声明を挙げているのである。  そして、11月21日には、実に1万人を超える市民が日比谷野外音楽堂集まり、秘密保護法反対の声を上げた。  このように、学者、メディア、法律家、原爆や原発事故の被災地、NGO関係者らがこぞって反対し、法案に反対する大規模な集会が行われ、法案に政府が行った同法に関するパブリックコメントですら8割の国民が反対の意見を述べており、衆院における採決の直前に行われた福島公聴会でも、全ての公述人が慎重な審議を求める声や法案に反対する意見を出している。しかも、国会審議において担当大臣の答弁は二転三転し、野党との修正協議の経緯も不透明である。それにも拘わらず、政府与党は公聴会の翌日である26日に衆議院で法案を強行採決し、参議院でも僅かな審議時間で法案を可決しようとしているのである。

4 ここまで主権者たる国民の意思が無視され、踏みにじられている現状はまさに異常であって、民主主義の危機というほかない。このような異常事態を打開するため、多くの市民が、やむにやまれぬ思いを抱き、官邸前は国会周辺に集まって、法案に反対する声を上げているのである。この市民らの行為は、民主的プロセスの回復を要求するために、必要かつ正当な行為であって、「単なる絶叫戦術」「テロ行為」等と嘲弄される謂れは全くない。本件の経緯に鑑みれば、「民主主義」のプロセスを踏みにじったのは、政府与党である貴党であり、貴党が今なすべきは、民主主的プロセスを修復することであって、国民の声を愚弄することではありえない。  加えて、政府与党の最高権力者で、防衛大臣の経歴を有する石破氏が、市民の行為を「テロ行為」と断定したことは、多くの市民に1989年6月の北京における天安門事件を連想させた。石破氏の発言は、政府への批判を「テロ」と認定し警察力による介入を示唆することで、市民を恫喝し、市民の政府に対する批判の言論活動を萎縮させる効果を持つ。このような石破氏の言動は、権力者による市民の言論活動への不当な妨害行為であり、絶対に許されてはならない。

5 なお、石破氏は、12月2日になって「テロと同じだという風に受け取られる部分があったとすれば、そこは撤回する」等と発言の一部を訂正したが、「一般の人々に畏怖の念を与え、市民の平穏を妨げるような大音量で自己の主張を述べるような手法は、本来あるべき民主主義とは相容れない」等と発言しているので、この発言の誤りも指摘しておく。  まず、私たちの抗議活動は、官邸前や国会周辺において、「国会議員はよく聞けよ」「原発事故を秘密にするな」「TPPも秘密にするな」「特定秘密保護法反対」等という発言をドラム等のリズムに乗せて行ったというもので、その批判の対象は国会議員や政府であって、一般市民を批判の対象にしていない。また、スピーカーは議員会館や参加者に向けられており、音量も臨場した警察官の指導にしたがってコントロールされているから、これによって、「一般市民が畏怖する」等ということはあり得ない。  石破氏の主張に従えば、政府を批判する全てのデモや集会、抗議活動は、「一般市民を畏怖させる」として刑法上取締の対象とせざるを得ないことになる。このような主張は、国民の基本的人権を踏みにじり、民主主義社会の根幹を否定するものとして、厳しく批判されなければならない。

6 また、石破氏の発言から、問題となる秘密保護法案の問題点も改めて浮き彫りになった点も指摘しなければならない。  すなわち、同法は、12条2項1号は、テロリズムの定義として「政治上その他の主義主張に基づき、国家若しくは他人にこれを強要し、又は社会に不安若しくは恐怖を与える目的で人を殺傷し、又は重要な施設その他の物を破壊するための活動」と定めているが、同条項は極めて曖昧で幾通りもの解釈が可能な規定である。そして、時の権力者である政府与党の最高権力者が、国民の政府に対する批判活動までも「テロ行為」と考えていることは、今後テロの定義が限りなく広がっていき、国民の正当な政府批判が弾圧の対象になるのではないかという疑いが、市民に広がるのは当然である。  そうであれば、法案におけるテロリズムの定義は改めて修正するべきであり、今のままで法案を可決することは、絶対に許されないはずである。現状で特定秘密保護法の成立をここまで強引に急がなければならない理由は見出し難い。とりわけ、石破発言により、貴党の政策責任者が国民の表現の自由の重みを軽視し、国民の政治的言論活動を「テロ行為」と捉えていることが明らかになった以上、同法案は、白紙撤回し、改めて議論し直すべきは当然である。

7 以上からすれば、貴党のなすべきは、この法案を巡り破壊された民主主義のプロセスを修復することであり、そのためには、第1に、国民を愚弄し、恫喝した石破発言について党として謝罪し、石破氏に対し適正な処分を下すことであり、第2に、混乱の源となり、さらに問題が浮き彫りになった特定秘密保護法案を白紙撤回し、必要であれば選挙で国民の信を問う等、改めて民主的プロセスの中で議論することである。

第3 私たちの要求

以上のとおり、私たちは、貴党に対し、石破発言について党として謝罪し、石破氏に対し適正な処分を下すとともに、問題のもととなった特定秘密保護法案を白紙撤回し、必要であれば選挙で国民の信を問う等、改めて議論し直すことを要求する。

 

「テロ発言の全面撤回と謝罪、及び幹事長辞任を求める」 2013年12月2日 自民党幹事長 石破 茂 殿

第1 はじめに

1 私たちは、官邸前で日々特定秘密保護法反対を訴えている市民有志(テロ行為と呼ばれた抗議行動への参加者を含む)と、官邸及び国会周辺の自由な政治的言論を守るために活動している弁護士、及びこれに賛同する市民・弁護士である。

2 自民党幹事長である貴殿は、11月29日、自己のブロクで「今も議員会館の外では『特定機密保護法絶対阻止!』を叫ぶ大音量が鳴り響いています。」「主義主張を実現したければ、民主主義に従って理解者を一人でも増やし、支持の輪を広げるべきなのであって、単なる絶叫戦術はテロ行為とその本質においてあまり変わらないように思われます。」と発言した。

3 議員会館前で秘密保護法反対を訴える活動を「テロ行為」と同視したこの発言は、関係者の名誉を著しく傷つけるだけでなく、国民の議会に対する意見表明の意義を不当に貶め、むしろ恫喝によって意見表明を萎縮させようとする、権力による言論妨害行為である。また、審理中の秘密保護法との関係では、時の最高権力者が市民の行為を「テロ行為と変わらない」と評したことは、市民の政府に対する批判活動も同法にいう「テロリズム」(法案12条2項1号)に該当するのではないかとの不安を抱かせるに十分な事情である。

4 貴殿は、12月2日になって「テロと同じだという風に受け取られる部分があったとすれば、そこは撤回する」等と発言の一部を訂正したが、「一般の人々に畏怖の念を与え、市民の平穏を妨げるような大音量で自己の主張を述べるような手法は、本来あるべき民主主義とは相容れない」という発言の根幹部分は変わらないのであり、発言によって名誉を傷つけられた人々への謝罪もないのであるから、前記発言を「撤回した」とは到底評価できない。

5 私たちは、貴殿に対し、上記発言について全面撤回し関係者に対し謝罪するよう求めるとともに、本発言の責任をとって幹事長を辞任し、民主的プロセスを回復するよう、要求する。

第2 市民の活動の正当性と発言の問題点

1 そもそも、政府の行為や政策に対し、自由に意見を表明したり批判したりする権利は、民主主義社会の不可欠の前提であり、憲法上も「表現の自由」(憲法21条)として手厚く保護されている。とりわけ議会制民主主義の下では、国民が個々の政策や法案に対し意見を言う機会は極めて限定されているから、デモや集会、抗議活動等によって個々の法案や政策を批判することは民主的プロセスにとって不可欠であり、専制に対する防波堤とすらいうことができる。まして、国民の人権に重大な影響を及ぼす法案や直近の選挙で争点になっていない政策や法案については、多数派政党であっても国民の声に十分耳を傾け、国民の声を尊重することが憲法上要請される。けだし、「そもそも国政は、国民の厳粛な信託によるものであつて、その権威は国民に由来」するのであるから(憲法前文)、議会と国民との関係は白紙委任ではありえず、最終的には主権の存する国民の意思こそ尊重されなければならないからである。

2 本件で、国民が官邸前で強く訴えているのは、11月26日に衆議院で強行可決された「特定秘密保護法」を廃案にすべきであるということである。「特定秘密保護法」は、一定の情報を政府が「秘密」に指定した上でこれを取得しようとした一般市民をも罰則の対象としようというものであるから、民主主義の根幹に関わり、国民の人権に重大な影響を及ぼすものである。ところが、「特定秘密保護法」については、2013年の参議院選挙において自民党の選挙公約にもなっておらず、選挙の争点にもなっていない。この法案は、民主主義の根幹に関わり、国民の人権に重大な影響を及ぼすものであるにも拘わらず、国民の声が選挙において全く反映されていないのである。

3 くわえて、この法案に対しては、国民各層から多くの批判の声が上がっている。10月28日、刑事法学者らが「特定秘密保護法の制定に反対する刑事法研究者の声明」を挙げ、132人の刑事法研究者が名を連ねた。「秘密保護法の制定に反対する憲法・メディア法研究者の声明」には憲法・メディア法研究者155人が名を連ねている。11月19日には長崎の被爆者5団体が特定秘密保護法案に反対する声明文を安倍晋三首相に郵送し、11月20日には著名なメディア関係者らが集まって集会を開き、法案を厳しく批判する要請文を採択している。日本外国特派員協会も廃案か大幅な修正を求める声明を公表し、東京電力福島第1原発事故で、情報開示への不信感が高まった福島県の県議会は全会一致で「慎重な対応を求める」とする首相、衆参両院議長宛ての意見書を可決した。さらに、11月28日「特定秘密法に反対する学者の会」が発表した声明には、304人もの政治学者、法律学者、歴史学者が賛同の名を連ねている。 全国の弁護士で構成される日本弁護士連合会は、既に10月3日、秘密保護法に反対する会長声明を発表しているが、現時点で、全国全ての単位弁護士会が反対声明を挙げている。また、自由法曹団、青年法律家協会、日本民主法律家協会といった法律家団体も全て反対差声明を挙げている。加えて、アムネスティ・インターナショナルやヒューマン・ライツ・ウオッチ、ヒューマン・ライツ・ナウ等の国際人権団体も、それぞれ法案に反対する声明を挙げているのである。 そして、11月21日には、実に1万人を超える市民が日比谷野外音楽堂集まり、秘密保護法反対の声を上げた。 このように、学者、メディア、法律家、原爆や原発事故の被災地、NGO関係者らがこぞって反対し、法案に反対する大規模な集会が行われ、法案に政府が行った同法に関するパブリックコメントですら8割の国民が反対の意見を述べており、衆院における採決の直前に行われた福島公聴会でも、全ての公述人が慎重な審議を求める声や法案に反対する意見を出している。加えて、国会審議において担当大臣の答弁は二転三転し、野党との修正協議の経緯も不透明である。それにも拘わらず、政府与党は公聴会の翌日である26日に衆議院で法案を強行採決し、参議院でも僅かな審議時間で法案を可決しようとしているのである。

4 ここまで主権者たる国民の意思が無視され、踏みにじられている現状はまさに異常であって、民主主義の危機というほかない。このような異常事態を打開するため、多くの市民が、やむにやまれぬ思いを抱き、官邸前は国会周辺に集まって、法案に反対する声を上げているのである。この市民らの行為は、民主的プロセスの回復を要求するために、必要かつ正当な行為であって、「単なる絶叫戦術」「テロ行為」等と嘲弄される謂れは全くない。本件の経緯に鑑みれば、「民主主義」のプロセスを踏みにじったのは、貴殿が幹事長を勤める政府与党自民党なのであって、貴殿がなすべきは民主主的プロセスを修復することであって、国民の声を愚弄することではありえない。 加えて、政府与党の最高権力者で、防衛大臣の経歴を有する貴殿が、市民の行為を「テロ行為」と断定したことは、多くの市民に1989年6月の北京における天安門事件を連想させた。貴殿の発言は、政府への批判を「テロ」と認定し警察力による介入を示唆することで、市民を恫喝し、市民の政府に対する批判の言論活動を萎縮させる効果を持つ。このような貴殿の言動は、権力者による市民の言論活動への不当な妨害行為であり、絶対に許されてはならない。

5 なお、貴殿は、12月2日になって「テロと同じだという風に受け取られる部分があったとすれば、そこは撤回する」等と発言の一部を訂正したが、「一般の人々に畏怖の念を与え、市民の平穏を妨げるような大音量で自己の主張を述べるような手法は、本来あるべき民主主義とは相容れない」等と発言しているので、重ねて批判しておく。 まず、私たちの抗議活動は、官邸前や国会周辺において、「国会議員はよく聞けよ」「原発事故を秘密にするな」「TPPも秘密にするな」「特定秘密保護法反対」等という発言をドラム等のリズムに乗せて行ったというもので、その批判の対象は国会議員や政府であって、一般市民を批判の対象にしていない。また、スピーカーは議員会館や参加者に向けられており、音量も臨場した警察官の指導にしたがってコントロールされているから、これによって、「一般市民が畏怖する」等ということはあり得ない。  貴殿の主張に従えば、政府を批判する全てのデモや集会、抗議活動は、「一般市民を畏怖させる」として刑法上取締の対象とせざるを得ないことになる。このような主張は、国民の基本的人権を踏みにじり、民主主義社会の根幹を否定するものとして、厳しく批判されなければならない。

6 これまで述べたとおり、貴殿の発言は、「テロ行為」という表現のみならず、国民による政府批判の意義を否定し、不当に賎しめ、愚弄する点に重大な問題がある。国民の批判を「大音量で響き渡っている」騒音としか評価せず、「周りにいる人たちが恐怖を感じる」等と虚偽を連ね、「民主主義にとって正しくない」等と主張することは民主主義国家の政権担当者の認識として重大な誤りがあり、発言の全面撤回が必要である また、少なくとも、「テロ行為」という表現に誤りがあったとして「撤回する」のであれば、発言の表現によって名誉を傷つけられた人々に対して謝罪するのが当然であり、これを拒否する理由が見当たらない。くわえて、国民の政府批判を「テロ行為」と決めつける人物が民主主義国家の政権党のリーダーにふさわしいとは到底考えられず、自民党幹事長の職を辞任するよう、強く要求する。

第3 私たちの要求  以上のとおり、私たちは、貴殿による発言の全面撤回と謝罪、および自民党幹事長職の辞任を強く要求する。謝罪については、代理人弁護士の事務所に連絡をされたい。

【ブログ「キノリュウが行く」より】

by Ogiyoshisan

from http://commons.wikimedia.org/wiki/File:Shigeru_Ishiba_in_Takarazuka_(01)_IMG_2100_20130407.JPG?uselang=ja