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消費増税と法人減税「安倍政権」の姑息な計算(森 功)

60人の有識者から意見を聴くセレモニーの前、「来年の消費増税見送りはありえない」と番記者に対するオフレコ懇談会で漏らしていた安倍さん。来年4月の3%の増税と引き換えに2%の法人減税を実施するといいます。7・5兆円の税収アップに対し、5兆円のダウンで差引2・5兆円の増収という計算になりますが、こんな程度ではとても財政再建の足がかりにはなりません。

3%から2%を引くと、実質1%の増税。これは毎年1%ずつ上げるべきだと主張していたエール大の浜田さんや本田さんへの姑息な配慮にも見えます。ただし、法人税の減税は1年限りということはありえないし、いったん下げたものをもとに戻すことは至難の業。こんなところで右往左往しているようでは、日本の財政はいつまでたっても借金漬け。何のための消費増税なのか、本気で考えているのでしょうか。

【ブログ「森功のブログ」より】

※Photo:Diet of Japan Kokkai (Wikimedia Commons / Author:Wiiii)