ノーボーダー・ニューズ/記事サムネイル

韓国の司法判断と似ている「集団的自衛権」問題(森 功)

戦中の慰安婦や強制連行労働問題で、韓国の司法がこれまでの日韓基本条約と異なる判断を下し、両国の関係がますます険悪になっているのはご存じのとおりです。韓国の被害関係者に不満があるのは理解できます。が、それなら本来、条約を結んだ自国の政府に損害賠償請求をするのが筋であり、それが叶わないからといって過去の国際条約を無視したような司法判断を下すのはいただけません。やはり司法の後進国といわざるをえません。

ただし、翻ってわが日本はどうかといえば、似たり寄ったりなのが集団的自衛権の議論。友好国と一緒に他国を攻撃する、という憲法解釈に無理がある権利について、安倍政権がごり押ししようとしているとしか思えません。是非はともかく、なら、堂々と憲法そのものを検討すべきでしょう。まさに、他山の石以て玉を攻べし、ではないでしょうか。

【ブログ「森功のブログ」より】

※Photo:Ministry of Defense2(Wikimedia Commons/author :本屋より)