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もうウンザリ「来年度予算」の言葉遊び(森 功)

来年度予算の概算要求に関する政府の方針が明らかになりました。各省庁の要求額にシーリングという上限を設けない代わり、財政再建に向けた赤字減らしのため、来年の国債発行を42兆9000億円以内に抑えるといいます。が、そんなことが実現できるのかどうか、かなり怪しいもんです。

なかでも驚いたのが、公共事業費の1割カットと予算の特別枠という矛盾。公共事業の前年度当初予算額13.2兆円の1割カットとなれば、ざっと1兆3000億円の削減になります。対して、防災減災、地域活性化、成長戦略に関する事業に関しては、特別枠として別途3割まで認めるといいますから、逆に3兆5000億円の増加になる計算。つまり差引き2兆2000億円まで増えてもいい、という話なのです。

政府はこれで予算を縮小し、財政再建するなんて胸を張っている。まるで一種のトリックというか、ごまかし以外の何物でもありません。いい加減、こんな言葉遊びはやめてほしいもんです。

【ブログ「森功のブログ」より】

※Top Page Photo:National Diet Building(Wikimedia Commons より)