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成田空港「LCC」1年目の苦戦の原因は何か?(森 功)

3日、ジェットスター・ジャパンが日本に就航して1年になりました。成田空港を拠点にしてきたのはもう一つのLCCに、昨年8月に就航したエアーアジア・ジャパンがありますが、いずれもかなりの苦戦を強いられています。マレーシアからやって来たエアーアジアのトニーフェルナンデスが全日空の伊東社長といっしょに、日本の空を(エアーアジアの)真っ赤に染めて見せる、と記者会見したもの今は昔。この1年、搭乗率6割そこそこという低空飛行のせいで、ANAが資本提携を解消し、今後ANAグループとして運航していくと発表しました。

成田空港はLCC2社で週400便が発着し、2012年度の国内線旅客数は前年度の1・9倍と公表されています。が、経営はどちらも火の車。飛行機5機のエアーアジアJは34億円の赤字、12機まで増やしたジェットスターJとなるともっと大変のようです。早晩、JALに追加支援要請が来るのではないか、などと囁かれています。成田ではLCCに乗るために若者が空港に1泊する姿が目立つようになったそうで、新たな客を掘り起こしたのに、肝心の経営がまずいとしか言いようがありません。

【ブログ「森功のブログ」より】

※トップページフォト:Jetstar japan (Wikimedia Commons /Author:Asacyanより)