福島県への帰還始まる「双葉町」で東電賠償にまつわる悩み(森功)
東電福島第一原発事故で埼玉県加須市に移転していた双葉町役場が、先頃県南部のいわき市に仮庁舎を建て、役場がオープンしましたので、今週半ばから当地を訪ねてみました。双葉町の住民6900人のうち、1500人が一足先にいわき市に引っ越し。しかし、仮設住宅は空き部屋が目立ち、なんとなく閑散としていました。
双葉町住民に対する東電の賠償は、町役場の対応が定まらず、原発周辺の市町村で最も遅れていたのですが、役場の県帰還と同時に、個人補償分がようやく決まりつつあります。ただし、当地を取材してみると、一人当たり月額10万円の精神的な個人補償をはじめ、震災家屋や生活面など東電や県の賠償巡って町民は悲喜こもごも。移住先のいわき市民には原発補償がなく、感情的なわだかまりやトラブルも見受けられます。