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【速報】2号機タービン建屋の観測孔からトリチウムが50万Bq/L検出(文:おしどりマコ、写真:ケン)

今日は朝から東京電力の臨時会見に行ってきました。2号機タービン建屋東側の観測孔から
トリチウムが50万Bq/L
ストロンチウムが1000Bq/L
全βが1900Bq/L検出された、とのこと。

トリチウムの排水中の告示濃度は6000Bq/Lですからね、
50万Bq/Lというのは、はるかに高いのですよ…

しかし、この数値が現場の担当部署で確認されたのは6月3日。

これが東京電力本店に上がってきたのは6月11日。

社内で共有されたのは6月14日。

ストロンチウムの数値が18日に出てくるので、
それも合わせて公表しましょう、となり、19日に発表となったのですが
遅すぎやしませんか?
マコーー告示濃度をはるかに超えていても、速やかに公表しなくてもいいの?

東電・福田さん「これは調査の目的だから。」

ーー??調査の目的であれば、告示濃度を超えていても速やかに公表しなくていいの?

「そういう意味では、遅い、といえるかもしれません。」

何のこっちゃ!

しかも東京電力の主張は

「このトリチウムの値に寄与しているのは
平成23年4月の汚染水の漏えい!
そのとき漏れた放射性物質が横の観測孔にまわってきたの!」

とのこと。

横の観測孔より海のほうが近いのです。

ーーでは、海には漏えいしていないの?

「海の測定データは動いていない、としか言えない!」

何のこっちゃ!



この観測孔は、平成24年11~12月にかけてできたんだけど、
12月に1回測定しただけで、5月にトリチウムが50万Bq/L検出されるまで、
ほったらかしでした。

ーーなぜ、ほったらかしだったの?

「平成24年12月に初めて測定したとき、
セシウムが検出されなかったから、安心して。」

ーー??でも、このときトリチウムは29000Bq/L検出されてますよね?
トリチウムについては?

「このときは、セシウムにだけ注目していたから!」

えーー??

ーー全βやストロンチウムは分析に時間がかかりますが、
トリチウムは簡易の液体シンチにかければ、数時間で分析できますよね、
現状、1週間に1回の測定ですが、
トリチウムをトレーサーとして、測定頻度を上げる予定は?

「無いです、これで十分です! 地下水は移動が遅いから!」

…ま、5月24日、31日、6月7日、14日のトリチウムの値は

46~50万Bq/Lと、安定して高い値ですからね…
 

……でも、2年前の漏えいが、今回の観測孔からのトリチウム検出に寄与している、
というなら、トリチウム水は水蒸気の形で、存在しているはずですよね…?

ーー放射線障害防止法の作業従事者における空気中濃度限度は測定しているの?「確認します」

――以前質問したときは、十分に低いから測定しなくていい、って回答頂いたけど
それは規制側からの指示?

「確認します」トリチウムの廃液中の告示濃度は6000Bq/Lだけれど
作業者の空気中濃度限度は80Bq/Lなのです。

以前、「トリチウムは水蒸気の形で、敷地内に存在してますよね、
こんなにあるのだから」とぶら下がりで聞くと
小林さんは「それは存在していると思います」とのことでしたから。

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東京電力側の、

「海には出ていない」という根拠が弱すぎる件。 告示濃度をはるかに超えているのに発表が遅すぎる件。

せっかく観測孔があるのに「セシウム出てないから安心した!」と
作ってから1回だけ使って、あとは5か月ほったらかしだった件。

なんか、もろもろ、なんだかな!!!!の臨時会見でした。

(東京電力からのメール、8:23)

<────────────────────────────────────
東京電力からのご連絡
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報道関係各位本メールは、事前に「深夜・早朝における連絡先」の登録のお申し込みをいた
だいた方にお知らせしています。

○6月19日午前10時00分から、本店本館3階にて会見を開催し、2号機タービン
建屋東側の観測孔において、トリチウムおよびストロンチウムが高い値で検出
されたことについて、ご説明させていただきます。

○福島広報部においても、同日午前10時00分からの定例会見の中で、ご説明させ
ていただきます。

<会見開催案内>
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・開催日時:平成25年6月19日午前10時00分~
・開催場所:本店3階大会議室(受付午前9時から)
福島では福島県庁本庁舎2階福島県政記者クラブ内会見場
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○本メールには返信できませんのでご了承ください。

以 上

(文:おしどりマコ、写真:おしどりケン)
【NBオリジナル】