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中国の共産党が通達、大学生に教えてはいけない7つの言葉とは?(相馬 勝)

中国の大学では学生に教えてはならない「7つの常識」があるそうです。

中国語では「七大講(チーブジャン)」といって「7つの語ってはいけない言葉」という意味ですが、それは(1)人類の普遍的な価値、(2)報道の自由、(3)民主的な社会、(4)公民の権利、(5)中国共産党の歴史的誤り、(6)特権資産階級、(7)司法の独立、だそうです。

私が個人的に考えると、「まだ、こんなことをやっていたのか」という感じで、中国共産党は相変わらずですね。「すでに、学生はネットで、知っているのに」と思ってしまいます。

この「七不講」という通達を中国当局が各大学あてに通知したということで、上海華東政法大学の張雪忠講師がミニブログ「微博(ウェイボ)で明らかにしたのです。

ところが、これは大学ばかりでなく、地方省市の政府にも「秘密文書」として通達されていたことが分かっています。

これは党中央弁公庁が出した「第9号文件」というもので、正式には、そのタイトルは「現在の意識形態、領域状況に関する通報」というもので、一読すると何を書いているのか分からないという共産党独特の機密文書だということ。日本語として分かりやすく訳すと、「当面のイデオロギー領域状況に関する通報」。

中国各地でこの通知を基に学習会が組織されており、党中央宣伝部から「宣伝・思想工作強化に向けた長期性や複雑性を十分に認識する」よう指示されたと伝えられています。

しかし、いかに秘密文書とはいえ、この「七不講」の7項目は以前から変わっていないので、地方の幹部が「確認」という意味だと勘違いして、ホームページに堂々と載せてしまい、日本や欧米の報道機関が一斉に報道しています。

ある地方幹部は党中央宣伝部から指摘されて、「まさか、これが極秘とは思わなかった」と述べたとか述べなかったとか……。

いずれにしても、あまり新味がないのですが、習近平体制に入って、かなり保守左傾化しているようで、尖閣問題を抱えている対日関係もこの調子では、期待できないようです。

米ニューヨークタイムズは「習近平体制に入って、思想面の引き締めが厳しくなり、かなり左傾化、保守化の傾向が強まっている。西側勢力が浸透することをかなり警戒しているようだ」などと指摘しています。

【NLオリジナル】