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NLキュレーション「東日本大震災特集」(再掲載/情報開示、郡山市・子どもの積算線量/おしどりマコ)

7月29日の記事「郡山の小中学校のホットスポットは今こうなっている」
http://op-ed.jp/archives/2597で言及した、郡山の小中学校で行われた、
クイクセルバッジでの積算線量の計測について、
郡山市のA氏が情報開示請求をし、開示された資料を公開する。

これは昨年度に3回にわたって行われたもので、その結果をもって、
今年度の小中学校の屋外活動制限が解除された。
(昨年度は郡山市内の小中学生は一日の屋外活動は3時間と制限されていた。
しかし、現在、0~2歳児が一日15分、3~6歳児が一日30分、
という屋外活動制限は継続されている)

郡山市の今年度の小中学生の屋外活動制限の解除の判断の根拠は

①    市内の小中学校の校庭の空間線量の平均値が0.2μSV/h以下になったこと。
②    3回に渡っておこなった児童のクイクセルバッジの積算線量の平均が下がってきたこと。

の2点である。どちらも「平均」で判断していることに疑問を持ち、いろいろ調べてみた。

①の校内のホットスポットについては過去の記事http://op-ed.jp/archives/2597を参照されたい。

では②について。
郡山市で、昨年度3回おこなわれた積算線量の計測の日にちは下記である。

第一回:平成23年10月5日~11月6日(33日間)
第二回:平成23年11月7日~平成24年1月9日(64日間)
第三回:平成24年1月10日~平成24年2月29日(51日間)

郡山市で公表されている結果は下記である。

第一回(33日間) 測定人数:25,551人
最高値:0.45mSV
最低値:0.01mSV
平均値:0.12mSV
※測定対象期間の自然放射線被曝相当量0.06mSV

(0.07μSV/)を除いた数値

第二回(64日間) 測定人数:24,115人
最高値:1.31mSV
最低値:0.01mSV
平均値:0.17mSV
※測定対象期間の自然放射線被曝相当量0.12mSVを除いた数値

第三回(51日間) 測定人数:22,287人
最高値:1.83mSV
最低値:0.01mSV
平均値:0.13mSV
※測定対象期間の自然放射線被曝相当量0.09mSVを除いた数値

この3回の結果を持って、屋外活動制限が解除されたのだが、
注目すべきなのは、最高値の児童の値が平均値よりかけ離れて高いことである。

そして、「自然放射線被曝相当量を除いた数値」となっているところも問題である。

最高値の児童が、数十日という測定期間ではなく、一年を通しての積算線量はどれくらいになるのか、
自然放射線被曝相当量も足した、実際の一年での積算線量はどうなるのか、
そこは考慮されていない点は大変問題だと筆者は考える。

今回、情報開示請求した資料は、この3回の積算線量の計測で、
0.5mSVを超えた児童の線量と件数である。

※全文はhttp://op-ed.jp/archives/3873をご覧ください。

(NewsLog編集部:この記事は2012年9月20日に発表されてものの再掲載です)