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甲状腺有所見率調査事業の速報値、明日8日16時メドで報道発表(おしどりマコ)

平成24年2月13日の第10回福島県「県民健康管理調査」検討委員会にて、
甲状腺有所見率調査事業について、環境省総合環境政策局環境保健部より発表された。

平成24年度原子力災害影響調査等事業(甲状腺結節性疾患有所見率等調査事業)の入札公告は
平成24年8月10日に経済産業省資源エネルギー庁に出された。
http://www.enecho.meti.go.jp/info/tender/tenddata/1208/120810b/120810b.htm

これで調査委託されているのはNPO法人日本乳腺甲状腺超音波医学会である。
http://www.jabts.net/

その理事には福島県県民健康管理調査で小児甲状腺エコー検診を行っている、福島県立医科大学の鈴木眞一教授も含まれている。
http://www.jabts.net/coremember.html

 

環境省発表の資料によると、この調査の背景・目的は
「福島県が行う県民健康管理調査において、
約40%の者に20.0mm以下ののう胞等の所見を認めていることを踏まえ、
一定数以上の18歳以下の者に甲状腺超音波検査を行い、
我が国の甲状腺結節性病変の有所見率等、県民健康管理調査の結果の評価に必要な知見を収集する。」
となっている。

5mm以下の結節、20mm以下ののう胞という、県民健康管理調査におけるいわゆるA2判定の割合は、
検査を進めるにつれて増加している。

平成24年1月25日第5回発表では29.7%(3765人中1117人)
平成24年9月11日第8回発表の平成23年度分は35.3%(38114人中13459人)
平成25年2月13日第10回発表の平成24年度分では43.6%(94975人中41398人)となり4割を超えた。

これを踏まえ、他地域で県民健康管理調査と同等の水準の超音波検査を実施し、
県民健康管理調査と同様の基準で分類して、調査対象地域における甲状腺結節性病変の有所見率を算出して、比較するという。


調査対象地域は青森県弘前市、山梨県甲府市、長崎県長崎市の3地域、
対象者は3~18歳の者1500名×3地域で4500名程度。

実施期間は平成24年11月から平成25年3月で、
1月下旬までにすべての対象者への甲状腺検査を終了させ、
3月上旬までに対象者へ結果を通知、3月上旬には調査対象者に対する結果説明会を開催し、
3月下旬には報告書をとりまとめるという。

佐藤敏信環境省環境保健部長によると、平成24年度分の事業なので、
今年度末までには環境省のHP上で結果を公表するとのことであった。

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2013年3月7日、環境省総合政策局環境保健部の甲状腺有所見率調査事業の担当者に取材をした。

3月上旬予定であった結果説明会は、長崎県長崎市ではすでに開催され、
青森県弘前市では3月中旬予定で開催されるとのこと。
山梨県甲府市での結果説明会は、学校側と協議した結果、
年度末で忙しいという学校側の要望のため、開催されないこととなった。

3月29日に委託先のNPO法人日本乳腺甲状腺超音波医学会から、
環境省にとりまとめた報告書が提出される予定になっている。

しかし、環境省が手に入る数値からまとめて速報値を出すということで、
明日、3月8日16時メドで環境省の報道発表にて、
3地域4500名のA1,A2,B、C判定の1回目の速報値が出る予定になっている。

【NLオリジナル】