民主党とは大違い!これが安倍政権の震災復興政策だ(藤本順一)
安倍内閣の支持率が上り調子だ。読売新聞社が行った終末調査で68%(発足直後65%)、不支持率24%(同27%)を示している。先週11日に安倍晋三首相自らが記者会見で発表した総額20兆円超の緊急経済対策を好感したものだろう。財源や税負担への不安、不満より、とりあえずの景気回復へ、期待がにじむ数字である。さらには震災復興、原発事故対応に取り組む姿勢を高く評価したい。
安倍晋三首相は12日、政権発足後初となる被災地訪問で、仮設住宅に暮らす住民を前に「安倍政権において復興が第1番。みなさんが1日も早く元の生活に戻れるように全力をあげたい」と声を張り上げた。3・11以降、歴代首相が度々口にしてきた言葉だが、民主党政権との違いは明らかだ。
例えば、今回の緊急経済対策には「原子力災害からの迅速な再生の推進」として、放射線対策や除染技術の研究開発拠点「環境創造センター」(仮称)の整備事業が盛り込まれている。
原発事故対応ではさらに「除染ドームセンター」、「被爆管理センター」等々、「目に見える」事業が検討されているようだ。
安倍内閣発足直前、本欄が「被災地復興と原発事故対応への政権の思いを目に見える形で内外に示すことが何より重要だ」(12月21日号)と注文した通りの内容だ。
加えて安倍首相は10日、これも政権発足後初となる「復興推進会議」で民主党政権が11年度から5年間で19兆円としていた復興予算の増額方針を示している。緊急経済対策には約1・7兆円が計上されているが、来年度予算編成での大幅な積み増しが期待できよう。
民主党政権下でもたつき、混乱した被災地復興、原発事故対応だが、安倍首相は司令塔となる復興庁を組織改変し、現地出先機関の福島復興局を「福島再生総局」(仮称)に格上げして権限強化を図る方針だ。11日には縦割り行政の弊害が指摘されている除染作業について根本復興相を総合調整役とする「除染・復興加速のためのタスクフォース」が発足している。あとは実行あるのみ。
【東京スポーツ「永田町ワイドショー」1月14日入稿原稿)より】