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沖縄振興予算3000億円垂れ流しとオスプレイ破壊工作の不愉快(藤本 順一)

自衛隊と在日米軍は11月5日から始まる日米共同演習の一環として、沖縄県の無人島を舞台に離党奪還訓練を実施する。

奪還訓練には島しょ防衛専門の陸上自衛隊西部方面普通科連隊や在沖縄第31海兵遠征部隊などが参加、尖閣諸島の領有権を主張する中国の動きを牽制する狙いがある。もっと言えば、韓国が占領、実効支配する竹島の奪還を想定してのことかもしれない。先月、米グアムで実施した同様の訓練と併せて初の試みとなる。こうした訓練がこれまでなかったのも不思議だが、それなりの外交的配慮があってのことだろう。中韓両国の出方が見物である。

言うまでもなく、日本の防衛には日米安保条約に基づく在日米軍の存在は欠かせない。それがどうしたことか15日には沖縄県の仲井真弘多知事が、樽床伸二沖縄担当相に対して普天間飛行場に配備された垂直離着陸輸送機「オスプレイ」の配備見直しを求める要望書を手渡した。加えて、3000億円もの巨額の沖縄振興予算が欲しいとも。こう言っちゃ失礼だが、まるで国民の安全を人質にとって売値をつり上げる武器商人のようだ。違和感を覚えるのは著者だけではあるまい。

政府は昨年も沖縄振興に同規模の予算を配分しているが、樽床担当相は「物事は2年目が非常に大事と認識している。全力で取り組む」と応えている。

だったら仲井真知事もオスプレイの受け入れ、普天間基地の辺野古移設で沖縄県民を説得する、くらいのことは言ってもらわなければ国民の理解は得られまい。

一部の活動家がオスプレイ飛行の妨害行為を繰り返しているそうだ。有事であれば、破壊工作である。まさか中国の属国になることを望んでいるわけではなかろう。

折しも民主党は16日の常任幹事会で党員停止処分が解けた鳩山由起夫元首相の最高顧問復帰を決めた。

振り返れば日米関係の悪化と中国の増長は、この人の軽はずみな一言から始まった。その上、血税3000億円を注ぎ込んでなおも日米両政府に対する沖縄県民の不信を拭えない。この悪循環を断ち切るためには人心一新、早期の解散総選挙が求められるところだ。

【東京スポーツ「永田町ワイドショー」(10月17日入稿原稿)より】