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あまりに不誠実な東電の「回答書」(木野 龍逸)

東電から、公開質問状への回答がありました

8月23日に、東電から公開質問状への回答がきました(トップの画像)。といっても、5つあった質問に対する回答は2つだけで、残りの3つには一言も触れていませんでした。回答のない質問に対しては再度、回答を求めていきます。

公開質問状のポイントは 1.出入り禁止の理由は東電音定めたルール違反か 2.録音録画の禁止はどのような方法で株主総会の中で告知したか 3.録音録画の禁止というルールについて、株主総会への入場者から同意をとっていたか 4.マスメディアで株主総会の状況を伝える録画が放送されたが、出入り禁止措置は木野だけにとっている。なぜか 5.東電の公的性格から考えると、株主総会でのルール違反を原因とする会見への出入り禁止措置は過大で、知る権利の侵害ではないか の5つでした。

質問に対する東電の回答は、1と2についてのみで、3から5については触れていません。回答をしない理由も、書かれていません。対応としては少々、不誠実ではないかと思えます。都合の悪い回答はしないという方針なのでしょうか。回答をしない理由も記されていいないので、想像するしかありません。

一方で東電は、会見への復帰条件を出してきました。これまでは会見で、出入り禁止は永久ではないが、復帰は検討の余地なしと言い続けてきたので、少し前進したのでしょうか。

実は公開質問状を出した後、8月の中旬に東電から話し合いの場を持ちたいという連絡がきました。拒否する理由もないので、8月21日に、私と代理人の弁護士で東電を訪れました。この時の東電の要求は、謝罪をすることと、今後はルール違反をしないことを文書で提出すれば、会見へ復帰させるというものでした。

私としては、知る権利の行使をしたことについて謝罪するつもりはなかったので、この申し出は断りました。今回の公開質問状への回答に含まれている会見復帰条件は、この時のやりとりをうけてのものになります。

今後は、この回答書をもとに交渉を進めていきます。とりいそぎ、みなさまにご報告申し上げます。

【ブログ「キノリュウが行く」より】