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正恩が出てきた!(辺 真一)

金正恩氏(上記写真)がやっと出てきた。昨日、軍人が動員され平壌に建設中の遊園地と産院関連施設を視察したそうだ。叔父の張成沢国防委員会副委員長と二人の党幹部も随行していた。

麦わら帽子をかぶっていたが、外見上は、特別な変化は見られなかった。

それにしても、随分長い休暇だった。6月7日以来なので、24日ぶりの登場となった。昨日、韓国の連合ニュースが「何かあったのか?」と、長期不在を問題にしたところ、出てきたという感じだ。

北朝鮮のメディアが金正日総書記の現地視察に同行する金正恩氏の動静を公式に伝え始めたのは2009年9月に行われた党代表者会で党軍事副委員長に就任してからだ。過去最長は昨年6月13日から7月1日までの18日で、今回はその記録を大幅に更新したことになる。

北朝鮮のトップが長期にわたって姿を現さないことは決して珍しいことではない。

例えば、金正日総書記も1994年に金日成主席死去により権力を継承してから亡くなる2011年12月までの17年間、長期間にわたって姿を見せなかったことがしばしばある。しかし、いずれそれなりの理由があった。

最長は、1994年7月の金主席死去後の87日間だが、これは3か月間の喪に伏せていたからだ。

この他に2003年には50日間、2006年には40日間と25日間、二度にわたって公式活動を自粛したこともあったが、2003年は米国によるイラク攻撃が原因であったし、2006年とミサイル発射実験と核実験との関連だった。

さらに2008年にも8月14日から10月1日までの47日間姿を現さなかったが、これは脳卒中で倒れたことが原因だ。

まだ29歳と若い金正恩氏の初の長期不在の原因は何なのだろうか?