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消費税増税報道が官僚らによって振り付けられていると思う決定的理由!(日隅一雄)

消費税の増税報道が連日大きく展開されていますね~。この報道、とても、不思議なところがあるのですが、分かりますか。思い出して下さい。鳩山内閣が総辞職したとき、菅首相が総辞職したとき、どのような報道がされたでしょうか?

鳩山内閣は、普天間基地の移転の解決までの具体的な期限を宣言したにもかかわらず、それが実現できないことが明らかになったことから、頻繁に世論調査、アンケートを行い、鳩山不支持率が大きくなっていること、鳩山辞職の声が大きくなっていることを連日報道していましたね。

菅内閣のときはどうですか?震災復興が進まない、菅首相だと野党が協議に応じないなどという理由で、これまた、テレビなどで連日のように非難されていましたね。頻繁にアンケートなどが行われ報道されていました。

そして、両者に共通していたのは、市民の声を連日、取り上げていたことです。世論調査やアンケートにかぶせる形で、市民の「怒りの」声を取り上げていました。

ところが、消費税増税問題では、市民の声が採り上げられることがきわめて少ないですね。

この問題では、次のようなパターンで報道されています。

「問題の2閣僚が更迭され、採決に向けた環境が整いました。これに対し、自民党は…」

これまでのパターンだったら、

「問題の2閣僚が更迭され、採決に向けた環境が整いました。これに対し、市民は…」、

あるいは、

「問題の2閣僚が更迭され、採決に向けた環境が整いました。これに対し、自民党はまだ課題が残っているという姿勢を崩していません。このような増税に向けた動きについて市民は…」

という形で市民の声を拾うのが通常だ。

ところが、今回は、ほとんどのテレビ局、ほとんどの報道番組で、市民の声をできるだけ採り上げないようにしています。

これって、偶然?

これって、たまたま?

これって、コインシデント?

いま、市民の声を採り上げたらどういう反応が返ってきますか?

「消費税を上げるまえにすることがあるだろう。」

「これから景気が悪くなるのがはっきりしているのに増税するのはおかしい」

「消費税の増税に政治生命をかけるなんて誰のために政治をしているんだ。安全な電力の確保に命をかけろ」

という声がほとんどでしょうね。

「早く増税してほしい」なんて、増税派にとって、都合のよい声はほとんどないでしょう。

だからこそ、市民の声を拾わない流れが主流になっており、それは偶然と言うよりも、どこかに振り付け師がいると考えた方が説得力があるのではないでしょうか?

日本の市民は、拡大するパイのおこぼれに預かり、それで満足してきたが、もうパイは小さくなる一方だ。いかにパイの分配の不公平さから目をそむけさせるか、それが支配する側の最大の課題だ。しかし、あまりにパイが小さくなっているために、強引な方法をとるしかなくなり、ぼろが出始めている。

このぼろに気づかず、これまでどおり、サーカス観戦にうつつを抜かしていることは、あまりに、愚か。民としての、主権者としての、有権者としてのプライドを持ちましょうよ。パイが小さくなっている事実をもとに、改めて、パイをいかに分配するか、それを真剣に考える時期が来ている。民主党による政権交代の意義はまさにそこにあったわけだが、それは支配してきた側によってつぶされようとしている。

孫子のために、何をいまする必要があるか?まじめに考えましょう!お馬鹿であることが許されるというテレビのお笑い番組の裏で、次の手を考えている振り付け師なんかに負けてられませんよ!