ノーボーダー・ニューズ/記事サムネイル

記者クラブと国民の知る権利

今回のメルマガは2010年4月発行の「記者クラブ崩壊 新聞・テレビとの200日 戦争」より「記者クラブ」についてご紹介します。  日本の記者クラブは、1890(明治23)年、帝国議会が発足した際に、取材を 要求する記者たちが「議会出入り記者団」を結成したことに始まる。これをき っかけに、「情報を隠ぺいする体質の根強い官庁に対して報道機関側が記者ク ラブをつくり、公権力に対して情報公開を求める」(日本新聞協会)という大 義名分のもと、全国の省庁、自治体、警察などに記者クラブが作られることに なったのだ。  だが、1930年代後半になると、政府の言論統制が厳しくなる。その圧力に耐 え切れず、ついには記者クラブ自らがその傘下に入ってしまう。そして第2次 大戦では大本営発表の戦争礼賛の記事ばかりを報じることになる。
  • 会員登録