テレビ報道の忖度
今回のメルマガは「草思」2002.8月号掲載よりご紹介します。
2001年4月26日、間もなく日付も変わろうとしている深夜、この日外務大臣に
就任した田中眞紀子代議士は、ようやく外務省記者クラブに姿を現した。
最初、クラブのブースごとの挨拶を行なった新大臣は、報道陣でごった返す
会見場に移動するなり、語気を荒げてマスコミ、とりわけカメラマンへの苦情
をぶつけた。
「パシャパシャ、フラッシュのまぶしいのはやめてください。朝からずっとそ
うだったから、目が乾いてコンタクトレンズが落ちて、なくなったじゃないの。
照明も当てないでください、こっちに向けないでください」