即席秘書
2002年7月1日に発行しました『議員秘書という仮面』より当時、永田町で
静かなブームだったシステムを取り上げます。
山口敏夫事務所は不思議な事務所だった。同じ事務所内で、お互い顔すら見た
ことのない秘書が存在するのだ。事務所の敷地が広いわけではない。秘書の人
数が圧倒的に多いのだ。
一時期、埼玉県内では「山口敏夫の秘書は100人以上いる」という噂話がま
ことしやかに流れていた。何のために100人も。仮に人件費を年間ひとり300万
円だとして計算すれば、3億円になってしまうではないか。どうしてそんなこ
とが可能なのか。さらにそもそも、なぜそんなに秘書を雇う必要があるのだろ
うか。考えれば考えるほどわからなくなってくる。