田中角栄とメディア
今年10月に報道ライブ「ニューズ・オプエド」にご出演された元自治相の石井
一氏の『冤罪』(産経新聞出版2016年7月)や石原慎太郎氏の『天才』(幻冬
舎2016年1月)など田中角栄氏に関する出版が多く、いま角栄氏に注目が集ま
っています。今回のメルマガは2001年7月出版の『田中眞紀子の恩讐』(小学
館)から角栄氏に関する記事を紹介します。
日本外国特派員協会
1974年10月22日、現職総理大臣を招いての昼食会は、司会役ベラ・エリアス会
長代行(『ハンガリアン・ニューズ』)の次のような言葉で始まった。
「みなさま、われわれの名誉あるゲストは、みなさま方もよくご存じの方なの
で、今さら詳しくご紹介する必要もないでしょう。この方の家庭生活のすべて
を知りたければ、『ニューズ・ウィーク』をお読みください。この方の個人的
繁栄、または経済事情については、『文藝春秋』最新号をご覧になれば、たぶ
ん充分すぎるほど知ることができるでしょう(場内大爆笑)」
このあと、約6分間にわたって皮肉たっぷりの紹介が続けられる。そのあま
りの辛辣さに通訳は言葉を和らげて訳したほどだ。