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それぞれ違った方向を向いているアベノミクス3本の矢(森 功)

高揚感がわかない「アベノミクス」3本の矢の考察

今週発売のアサヒ芸能「森功のニッポン裏経済新聞」はすっかり話題になったアベノミクスについて考えてみました。

強い日本経済の復活、ロケットスタートだ、と自民党のセンセイ方が自画自賛する姿が目に浮かぶ。円安が進み、株価が2年9カ月ぶりに1万1000円を突破した。安倍晋三を文字ったアベノミクスという政府の経済政策が新聞に載らない日がないほど話題だ。が、メディアが騒ぐほどわれわれ庶民には高揚感がない。なぜか。その理由はアベノミクスの正体が今一つハッキリしないからだろう。

アベノミクスでは、「財政出動」「金融緩和」「成長戦略」という3本の政策の矢を放つそうだ。(中略)

最後の成長戦略。規制緩和による新たな産業の育成とかエネルギーや環境、医療や農業分野の産業革新、などと謳い文句は威勢がいい。が、ではどんな産業を育成するのか、という具体策は90億円の予算をつけたips細胞分野くらいだ。ほとんどアイディアがない。(中略)

おまけにこの成長戦略の中核は新自由主義に基づく公共事業の民間開放である。国内の公共事業を促進する財政投資とは正反対の政策だ。つまり3本の矢が反対の方向に向いている、するとどうなるか、自明だろう。

とったアンバイ。安倍バブル、参院選まではもつでしょうけれど、そう期待しないほうがいいと思います。

【ブログ「森功のブログ」より】