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「目には目、歯には歯」の日韓の対立 (辺 真一)

「金正日の料理人」で知られる藤本氏の訪朝絡みで今朝(23日)のTBSの番組に出演した。番組終了後、藤本氏の宿舎でコーヒーを飲みながら懇談。藤本氏と個別に会うのは、帰国後、これで2度目。

いろいろ裏情報を聞いているが、さすがに本番ではすべて話せない。現在、執筆中ということなので、本が出版されれば、いずれわかるだろう。

藤本訪朝ニュースは、独占契約したTBSが大きく取り上げているが、今は日本にとっての関心の的は、領土問題で対立する中国や韓国だろう。

その韓国だが、国会では日本の国会同様に領土問題で日本を糾弾する決議を採択したが、さらに10月25日を「独島の日」に定める決議を採択する動きを見せている。日本が2月22日を「竹島の日」に定めていることへの対抗措置のようだ。日韓とも「目には目を、歯には歯を」と対抗心丸出しだ。

日本では、李明博大統領が野田総理の書簡を受け取らず、そのまま突き返すことを「外交非礼」と批判しているが、韓国は韓国で、李大統領が受け取る前に先に親書の内容を外務省のホームページで公開したことを問題にして、日本が先に「外交非礼を犯した」として「外交非礼には外交非礼」で応えるとの対応だ。

この対立、どこまでエスカレートするのだろう?

日本政府は、韓国が日本の抗議に耳を傾けなければ、シャトル外交の中止などに加えて経済協力や交流などの中断などさらなる対抗、報復措置を取るとしているが、これは4年前とは逆パターンだ。

竹島問題で対立した2008年7月、韓国は、慶尚北道が島根県との教員交流を中止し、慶尚南道が岡山県との友好協定を延期する措置を取った。さらに義政府市も新発田市とのスポーツ交流を、清州市は鳥取市との交流事業を全面停止するなど地方自治体が日本との文化、スポーツ、人的交流を全面中断させた。煽りを受けて、かわいそうに新潟市サッカー協会と韓国・蔚山市サッカー協会による小学生の親善交流事業までもが中止となった。

韓国にとっては抗議の一つの意思表示かもしれないが、文化・スポーツ交流を中断されたからといって日本にとっては大きな痛手ではなかった。「仕方がない。ほとぼりが冷めるまで待とう」という程度のものだ。このようなやり方は、韓国にとっても得るものは何一つないどころか、百害あって一利なしだ。

当時、シンガポールで開かれたASEAN会議で韓国の柳明恒外相は竹島問題が新学習指導要領解説書に明記されたことを理由に「日本の外相には会わない」と言った。当時の韓国の新聞は「会議では隣の席にもかかわらず、日韓外相は握手も交わさず、柳外相はひたすら高村外相を無視していた」と報じられていたが、傍から見ると、まるで子供の喧嘩のように見える。

同じような愚を犯すべきではない。

【ブログ「ぴょんの秘話」より】