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【情報】放射線医学県民健康管理センター内の専門委員会(おしどりマコ)

2013年2月13日に開催された福島県県民健康管理調査検討委員会の終了後の記者会見において、
十分な情報公開がなされていない点について、複数の記者から質問が相次いだ。

誰が、どこの部署が、情報公開するか否かを判断しているのか、という質問に対して
「センターの委員会で。」という回答が複数回あった。

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センターとは、放射線医学県民健康管理センターのことである。
ちなみにそこのセンター長も山下俊一氏が兼任している。

資料は下記である。
http://www.env.go.jp/jishin/rmp/conf-health/b04-mat03.pdf

放射線被ばく対応に関する有識者で構成する福島県「県民健康管理調査」検討委員会の指導・助言のもと、
福島県と一体となり推進している。
福島県立医科大学の推進体制としては、平成23年 6月から専従職員を配置するとともに、
平成23年9月には「放射線医学県民健康管理センター」を立ち上げ、
さらに、平成24年 4月からは、専従の事務局として「健康調査課」を発足させた。

放射線医学県民健康管理センター
http://fukushima-mimamori.jp/

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情報を出すか否かの判断をしているのは「センターの委員会」での判断ということで、
では、具体的にどういう専門委員会か、という質問が出た。

「それぞれの専門委員会で」というのが回答で、
そこで、毎日新聞のヒノ記者が、
「ではいくつ専門委員会があり、正確にどういう名前が公表してほしい」と質問した。

福島県としては専門委員会の数と名前は「把握していない」
放射線医学県民健康管理センターの安村氏は「ちょっと今すぐに出ないが、公表できると思う」
という回答であった。

検討委員会終了後、どのように公表するのか聞くと、分かり次第メールで送る、ということになり、
安村氏から先程メールが届いたので、ここに公開する。


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安村誠司@放射線医学県民健康管理センターです。

放射線医学県民健康管理センターには、下記の通り、計9つの専門委員会があります。
1.基本調査専門委員会
2.甲状腺専門委員会
3.健康診査専門委員会
4.こころの健康度・生活習慣に関する調査専門委員会
5.妊産婦に関する調査専門委員会
6.基本調査回答率向上専門委員会
7.試料保存専門委員会
8.がん登録専門委員会
9.データベース専門委員会
以上、よろしくお願いします。

安村誠司

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迅速な対応に感謝するとともに、重ねて質問を送った。

①これ以外には「専門委員会」は特に存在しないという理解でいいか?
②この専門委員会に所属している委員の名簿の公表はされないのか?

返信は下記である。

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おしどりマコ様

下記以外の専門委員会はありません。
現時点で、名簿の公開はしておりません。

安村誠司

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安村氏の重ねての迅速な対応に感謝する。

しかし、会見中、朝日新聞の本田記者の指摘もあったが、
この県民健康管理調査は法律に基づいた調査ではないので、
情報公開、主体の判断があいまいである。

「この調査で得られる情報はどこのものか、どこの所有になるのか」という質問に対し、
福島県が「県のものになります」という回答があったとき、間髪いれず、
「違う、この情報は患者のものだ!」という声がとんだ。
すると、福島県は「そういう意味でいえば、そうなります」と回答をにごした。

情報公開の基準、判断の主体があいまいな県民健康管理調査だが、
これで、その判断をしているという「専門委員会」が明らかにされた。

所属の委員は公開されないが、委員会名が明らかになったということで、
情報開示請求の一助となるかもしれず、ここにメールで得た情報を公開した。

【NLオリジナル】