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2016年11月09日
「星野恭子のパラスポーツ・ピックアップ」 (158) パラスポーツの魅力を発信するイベント、各地で続々開催中!
リオ・パラリンピックが終わり、4年後の2020東京パラリンピックの機運を高める動きもさらに加速。パラスポーツ関連イベントの開催が増えています。

 

■音楽やダンスと融合したショー

例えば、10月10日体育の日の祝日に六本木ヒルズで華々しく開催されたバリアフリー・ファッションショー、「バリコレ」。これはNHKのEテレで2012年から放送されている障害者のための情報バラエティー番組、『バリバラ』(毎日曜夜7:00-7:30)の特別企画として行われました。

同番組のコンセプトは、「生きづらさを抱えるすべてのマイノリティーの人を考え、バリアをなくし、多様性のある社会を目指す」というものですが、「バリコレ」も、「ファッションの力でバリアを打ち壊す」がコンセプト。さまざまな障害のある人たちがモデルを務め、デザイナーが制作した個性あふれる衣装を身にまとってランウエイを歩くという、バリアフリー・ファッションの祭典でした。

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【写真: バリアフリー・ファッションショー「バリコレ」は、祝日の昼間、六本木ヒルズの大広場で開催され、多くの観客に「バリアをなくし、多様性のある社会」をアピール】

実はモデルとして、東京大会の代表を目指す若手選手から、リオ大会に出場したパラリンピアンまで義足や車いす、視覚障害のあるパラアスリートが大勢参加していて、普段のユニフォーム姿とは異なる、新たな魅力を放っていました。たとえば、パラリンピック5大会連続出場中の義足のハイジャンパー、鈴木徹選手はステージ上に特設された走り高跳びのバーをおしゃれな衣装のまま、軽々と跳び越えるパフォーマンスを行い、大きな歓声を浴びましたが、パラアスリートのかっこよさや美しさを感じてもらえたのではないでしょうか。

なお、ショーの模様は、『バリバラ』の番組内でも前後半のシリーズで放送されることになっています。実は前編はすでに6日(日)夜、放送されてしまいましたが、11日(金)0:00(木曜深夜)から再放送の予定で、後編は13日(日)夜7時から(再放送18日0:00から)放送予定です。

また、11月2日には、歌手のAIさんが東京・日本武道館で、一夜限りの無料ライブ『AI presents みんながみんな主役Night supported by TOKYO パラスポーツプロジェクト』を開催しました。パラスポーツやアートシーンを盛り上げることが目的で、「人種も国籍も障害も関係ないオープンな音楽&パフォーマンスの祭典」をテーマに、車いすや義足のダンサーやアーティスト、パラリンピアンらも多数参加。2020年大会を意識して、2020人の観衆が抽選で無料招待されたそうですが、普段はあまり見られない、ダンスや歌のコラボなどを楽しんだようです。

さらに、同様のライブイベント「パラフェス2016~UNLOCK YOURSELF~」が11月22日(火)夜7時から、国立代々木第一体育館で予定されているので、ご紹介します。パラスポーツの普及啓発を通じたインクルーシブ社会の実現をめざすことが目的の約2時間半のライブ・ショーです。プロジェクションマッピングなどを駆使した壮大な映像と音楽の演出を背景に、リオ・パラリンピックのメダリストたちによる迫力のデモンストレーションやトークショー、世界的に活躍する義足・松葉杖ブレイクダンサー、和製スティービーワンダーと呼ばれる盲目シンガーらと大黒摩季やサラ・オレイン、マーティ・フリードマンの一夜限りでコラボレーションするなど、盛りだくさんの内容になるようです。

初開催の今年は入場無料ということで、参加申込み(無料チケット)の受付が開始されています。ご興味のある方はぜひ、パラフェス2016公式サイト(http://www.parasapo.tokyo/parafes)から、お申込みください。

 

■エンターテインメントとしての競技の魅力と楽しさをアピール

最後にもう一つ、画期的なイベントをご紹介します。それは、11月5日に東京・町田市で開催された、「ブラインドサッカー ドリームマッチ2016」です。実はこれ、“ブラインドサッカー版のオールスター戦”で、全国のクラブチームから選抜された選手がEastチームとWestチームに分かれて対戦するというイベとで、今年が初めての開催でした。

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【写真: 今年初めて開催された、ブラインドサッカー版オールスターゲーム、「ドリームマッチ2016」。2得点の大活躍で、初代MVPに輝いた菊島宙選手(白)はスピード感あふれるドリブルシュートで観衆をを魅了】

主催の日本ブラインドサッカー協会(JBFA)によれば、会場となった町田市総合体育館のメインアリーナには約600人の観衆が詰めかけました。半数ほどは近隣で活動するクラブのサッカー少年たちで、ブラインド選手の迫力あるシュートやスピード感あふれるドリブルに感嘆の声をあげていました。

ブラインドサッカーはアイマスクをつけてプレイする競技ということで、国内大会では視覚障害者だけでなく晴眼者も一緒に競技ができ、また、チームも男女混成が認められています。「ドリームマッチ」も同様のルールで選手が選抜され、今年の試合では唯一の女子選手、菊島宙(きくしま・そら)選手の豪快なドリブルシュートによる2得点などで3点をあげたEastチームがWestチームを無得点に抑え、勝利を収めました。

第1回目ということで課題もあったようですが、JBFAは、来年以降も継続開催したいと話していました。本戦前にはドリブルコンテストや、チアリーダーによるハーフタイムショーなどが行われるなど、いろいろな「チャレンジ」が盛り込まれていましたが、面白い取り組みだと思いました。そこで、こちらは次回のコラムで、もう少し詳しくご紹介したいと思います。どうぞお楽しみに。

(文・写真: 星野恭子)