ニューズオプエド

上杉隆の「ニッポンの問題点」 ノーボーダーメルマガ
2017年

7月のメルマガサンプル

    • 第2週
      義家文科副大臣と教育(3)
       官邸サイドはこれまで、再三にわたって委員たちに施政方針演説に間に合わ
      せるよう釘をさしてきた。当然ながら文教族からも批判の声が上がっている。

      与党協議会の鳩山元文科相はこう語る。
      「内閣の支持率が低下したから巻き返そうという軽薄な判断でしょう。私は教
      育再生会議のすべてを否定するつもりはありません。しかし教育とは支持率に
      左右されるではなく、腰を据えて取り組むもの。道路公団や郵政民営化のよう
      な行政改革とは違います。なのに1月までに一次報告を出さなければいけない
      と期限を切って議論を急いでいる。こうした単純さが国民に見抜かれているか
      ら、支持率低下が続くのではないでしょうか」

     

      • 第1週
        義家文科副大臣と教育(2)

         教育再生会議の“陰の進行役”は、東京・虎ノ門の森ビル30に陣取る担当室、
        通称「事務局」である。14人の職員の大半は官僚。担当室長は義家氏だが、実
        務の中心を担うのは副室長の山中伸一・前私学部長ら文部科学省からの出向組
        である。

         事務局の表向きの役割は、会議を仕切り、委員たちの議論をまとめて報告書
        を作成することにある。しかし実態は、文科省および自民党文教族の意を受け
        て送り込まれたお目付け役といった方がふさわしい。

6月のメルマガサンプル

    • 第4週
      議員と秘書の健全な関係のために
      『週刊新潮』の記事を読んで思い出したのは2000年、田中眞紀子議員の取材を
      していた時のことだ。

       鳩山邦夫事務所を退職したばかりの私は、毎週末、新潟に通い詰め、約6カ
      月間、永田町で噂になっていた同議員の秘書への「暴行」を取材していた。

       取材結果は想像を超えるものだった。朝から晩まで議員に罵倒され続け、退
      職に追い込まれた者。買い物のおつりをくすねたと誤解され肉体的な被害を受
      けた者。失敗の反省を紙に書かせて、正座しながら大きな声で繰り返し朗読さ
      せられた者。

     

      • 第3週
        義家文科副大臣と教育
        ニューズ・オプエドで6/15に加計学園問題に関する義家文科副大臣の発言を
        とりあげました。
        〈義家(文科)副大臣が学校法人「加計学園」の獣医学部新設をめぐる
        「総理のご意向」文書について流出させた職員を処分する可能性を言及・・・〉
        (NOBORDER/POWER NEWS)

        今回は2007年3月号の「文藝春秋」に掲載された上杉隆の記事(教育再生会議
        での義家氏の活動)をご紹介します。

        「教育再生は私の内閣の最重要課題というよりも、日本の将来にとって最も大
        切な課題だ。三法案とも通常国会に提出するよう伊吹文科相に指示し、与党に
        もそう伝える。教育再生に待ったなしの強い意志を示したい」

       

        • 第2週
          豊洲移転表明なのか?小池都知事の決断(2)
          6月20日にFCCJにて行なわれた下村博文都議会自民党会長の記者会見にて上杉
          が豊洲移転問題、小池知事に関して下村氏に質問をしましたのでご紹介します。

          (上杉質問)
          1、きのうのオプエドのスクープに関して。豊洲仮移設。築地再整備。五年を
          メドに戻る。下村都連会長の受け止めは?

          2、なぜ、離党届を出した小池知事を「受理」「除名」「除籍」などのいずれ
          の措置もとらないのか?この質問は党幹事長代理として。

          下村1「事実だとしたら、コストの問題が残る。豊洲市場そのものも倍の6000
          億円という地方の予算規模のものを作っていた。小池知事は大きすぎて無駄に
          なってしまうと当初言っていた。5年で使用を止めて、築地に戻すとしたら、
          その後の豊洲市場をどういう風にするかが問われると思う。ビジョンがあれば
          議論をする余地がある。そうでなければ反対する」

         

          • 第1週
            豊洲移転表明なのか?小池都知事の決断
            17日の共同通信、朝日新聞デジタルが、「小池知事、豊洲移転表明へ」(共
            同)、「小池氏、週明けにも豊洲移転表明へ 築地も活用方針」(朝日)と伝
            えました。

             それに対し上杉隆は「correctionの準備を」「誤報だったら・・・」と提案
            するツイートを行なっています。

            週明けの「ニューズ・オプエド」ではスクープとして築地移転問題を伝えま
            した。
            《築地移転問題でスクープです!
            築地市場の移転問題について、東京都の小池百合子知事が、同市場を、現在地
            で再整備する方針を固め近く発表することが、NOBORDER&PN社の調べで分かり
            ました。

            この再整備のため、市場機能を一時、豊洲に移し5年を軸に築地での新市場建
            設を終え、再び機能を戻すという計画です。

            築地市場の移転については、先週、大手メディアが相次いで「豊洲移転」を報
            じていますが、豊洲での営業は一時的なものになりそうです。》(NOBORDER&P
            N社)

5月のメルマガサンプル

    • 第4週
      即席秘書2
       山口の採用したこの秘書採用方式は、永田町の一部にも広がっていた。
      「給与は払わない。ただし秘書名刺は使ってよい。その代わりに、カネを入れ
      てほしい。そして選挙時の票の取りまとめは、よろしく頼む」

       外交官出身で一見クリーンな政治姿勢を見せていた加藤紘一の事務所も、佐
      藤三郎が事務所を仕切るようになって以来、大きくその雰囲気を変えていった。
      佐藤にとっては、カネがすべてだった。自分は金儲けだけをやっていれば良い。
      そのためならば、危険な橋を渡ることも辞さない。こういった佐藤の姿勢に愛
      想を尽かしたかつての秘書たちは、続々と事務所を離れていった。

     

      • 第3週
        即席秘書
        2002年7月1日に発行しました『議員秘書という仮面』より当時、永田町で
        静かなブームだったシステムを取り上げます。

        山口敏夫事務所は不思議な事務所だった。同じ事務所内で、お互い顔すら見た
        ことのない秘書が存在するのだ。事務所の敷地が広いわけではない。秘書の人
        数が圧倒的に多いのだ。

         一時期、埼玉県内では「山口敏夫の秘書は100人以上いる」という噂話がま
        ことしやかに流れていた。何のために100人も。仮に人件費を年間ひとり300万
        円だとして計算すれば、3億円になってしまうではないか。どうしてそんなこ
        とが可能なのか。さらにそもそも、なぜそんなに秘書を雇う必要があるのだろ
        うか。考えれば考えるほどわからなくなってくる。

       

        • 第2週
          東京の利権─ゴルフ会場問題(2)
           この問題を知らない人も多いかもしれないが、知られていない理由はメディ
          アが報じないからである。ではメディアが報じないのはなぜか。オリンピック
          利権の中枢に触れる問題だからにほかならない。

           利権が大して絡んでいないと大々的に扱うに違いない。ボート競技会場が好
          例だ。

           テレビではボートはどこの会場がいいかを連日、特集していた。一方で、利
          権の温床のようなゴルフ会場問題は一切取り上げない。

           東京オリンピックのゴルフ競技は、石原都政時代の立候補ファイルから「若
          洲ゴルフリンクス」で行うと決まっていた。議会承認も得ている。なにより東
          京都のものだから経費はゼロだ。ほかの施設を使用するとなると五輪期間中に
          休業を余儀なくされ、休業補償金などを支払わなくてはならなくなる。若洲は
          都の所有物なのだから当然に不要だ。

         

          • 第1週
            東京の利権─ゴルフ会場問題(1) 
            今回のメルマガは『誰が「都政」を殺したか?』より東京五輪ゴルフ会場問題
            について取り上げます。

             小池都知事は豊洲移転問題で見事な采配をしたといえるだろう。ここ半世紀
            の都政では18年前の石原都知事のスタートダッシュ以来の華々しさだ。しかし、
            小池知事に待ち受けている東京の課題はむしろこれからが本番だ。

             次なる大きな課題、東京五輪問題に─これこそ東京の利権の本丸といってい
            い─そこに切り込めるかどうかだ。「都民ファースト」で都政の透明化を図る
            と約束して都知事になった小池都知事がそこに手をつけないわけにもいかない。
            政党の支持で当選したお気楽な候補者たちと違って、真に都民の声を反映した
            都知事であるがゆえの宿命かもしれない。選挙で負けた人間が期待値を上げる
            のも無責任な話だが、そうした意味では、小池知事は石原都知事以来の本格都
            知事といえるだろう。

4月のメルマガサンプル

    • 第5週
      記者クラブ開放にこだわる理由(2)
       それが東京敗退の原因のひとつになったかどうかはわからない。だが、「日
      本の国際情報発信力を高めなければならない」と官民挙げて喧伝しながら、実
      際にやっていることは全く逆で、こうして自ら情報発信回路を切っているので
      ある。

       官邸、金融庁、外務省の場合はこのようにして徐々にではあるが問題の所在
      が白日の下に晒されつつある。

       ではかねてより記者クラブとの癒着が強いとされてきた警察の場合はどうだ
      ろうか。

       08年8月、テレビ朝日系の『報道ステーション』の制作にかかわるテレビ制
      作会社のスタッフ2人が大阪府警に大麻取締法違反で逮捕された。これについ
      て同年8月14日付の夕刊から翌日の朝刊各紙は、テレビ朝日、報道ステーショ
      ンという固有名詞を伏せた上で、「警察が両容疑者を逮捕していたことがわか
      った」と報じた。

     

      • 第4週
        記者クラブ開放にこだわる理由(1)
        2017年4月18日に行なわれたペンス米副大統領の記者会見にジャーナリストの
        ケン・ジョセフ氏と上杉隆が出席しようとしたところ記者クラブによって排除
        されました。上杉が代表を務めるNOBORDERはホワイトハウスでの取材実績があ
        り、今回の会見については1ヶ月くらい前から米国政府に対して会社(NOBORDE
        R)として、会見出席の申し込みを行ない許可を得ていました。当日も念のた
        めホワイトハウスサイドからペーパーを受取り、内閣官房にも連絡を入れてい
        ました。ところが会見場で、外務省の記者クラブにも内閣官房の記者クラブに
        も登録がないという理由で断られ建物内にも入れませんでした。その様子は上
        杉がペリスコープにて中継を行なっています。

        https://www.pscp.tv/w/1gqxvqrRwvAJB

       

        • 第3週
          戦争の予感~米が北朝鮮を攻撃する可能性
           日曜日(4月23日)、筆者は、米空軍関係者と米軍基地内で久しぶりに意見
          交換を行なった。

           横田、三沢、嘉手納、そして在韓米軍も含む第五空軍司令部にはかつてない
          緊張が走っている。

           2011年3月の東京電力福島第一原発の事故以来の雰囲気だ。
          (※当時、筆者は米国からの放射能情報を「米軍情報」として自由報道協会な
          どで発信したが、日本社会にほとんど理解されなかったことを今更ながら残念
          に思う)。

           さて、東アジアの国々にとって火曜日(4月25日)は緊迫した一日になるだ
          ろう。とくに日本と韓国に当てはまる。

         

          • 第2週
            東京の利権(2)
            「築地こそが都政の主要テーマだ」

             公示直前、ツイッターなどで繰り返しこう発信する人物がいた。わたしがプ
            ロデューサーを務める報道番組「ニューズ・オプエド」(NOBORDER)にも出演
            し、国立競技場の問題で「共闘」してきた建築エコノミストの森山高至氏だ。
            彼の意見は、わたしの腹案とすべて一致というわけではないが、少なくとも最
            初の段階で政治のなすべきこと、つまり都知事の権限でできることについては
            ほとんど一致していた。

             つまり、まずは移転を延期し、検証委員会などを立ち上げて移転後に生じる
            問題を未然に防ぐということだ。これは腹案というよりも、自ら都知事選挙に
            出馬したわたしの最初の公約になった(筆者は都知事選の告示後4回築地市場
            に入った。もちろん21人の全候補者の中で最多である)。

           

            • 第1週
              東京の利権
              『誰が「都政」を殺したか?』より豊洲移転問題について抜粋します。

               就任したばかりの小池百合子都知事の前には課題が山積していた。それは単
              に言葉で表すよりも、ずっと困難の伴う仕事であるように思えた。

               東京の人口は約1300万人、職員数だけでも役17万人弱、経済規模でいえば世
              界10位以内に入ってしまう(GDP換算)ほどの巨大都市。国の首都であり、警
              視庁を傘下に治安・防災も含めば、途方に暮れるような仕事が待っている。

              「こう言ってはなんだけど、都政はおもしろいのよ。伏魔殿よ」

3月のメルマガサンプル

    • 第3週
      二重構造の石原人脈(2)
       裕次郎と遊んだ高校時代も、今岡などの秘書たちと競った若きころも、高橋
      などの一橋同級生と向かった地中海クルーズも、五島と知己になったきっかけ
      も、すべてはヨットという道具が関係していた。昨年、筆者とのインタビュー
      で石原は次のように明かしている。

      「ぼくの政治スタイルは、多くの艇がギリギリのところで勝負してくる国際ヨ
      ットレースの駆け引きや真剣勝負が、その原点になっているな」

       石原にとってヨット経験は、側近の秘書などをクルーに見立て、自身は、職
      員19万人を擁する都庁という巨大組織の舵取りにあたるスキッパー役として、
      活きているいるのではないか。

     

    • 第2週
      二重構造の石原人脈
      3月15日放送の報道ライブ「ニューズ・オプエド」にて3月19日、20日にそれぞ
      れ行なわれた浜渦元東京都副知事、石原元東京都知事に対する百条委員会を前
      に『論座』(2001.05)を取り上げながら問題の本質を解説しました。今回の
      メルマガでご紹介させていただきます。

       勢いのある人物には、いきおい人が集まるものである。 

       就任3年目を迎える石原慎太郎東京都知事のもとには、ありとあらゆる分野
      から人材が集まり、輝かしい政治チームを形成している印象を私たちに与える。
      優秀な政策スタッフ、聡明な外部ブレーン、洗練されたメディアチーム。きら
      星のごとく華麗な、「参謀人脈」が形成されているかのようだ。

       石原自身、「都知事としては、ケネディ・チームを意識した」と周囲に語っ
      ている。

      ケネディ・チームに集められたロバート・マクナマラ、マクジョージ・バンデ
      ィらの人材は、のちに「ベスト&ブライテスト」と呼ばれた。

     

    • 第1週
      官邸崩壊2~きっかけは『フライデー』
       
       一寸先は闇である。昨年の『フライデー』の記事がきっかけだった。
       大阪にある「森友学園」の右傾化した教育方針に、安倍昭恵首相夫人が賛同
      し、「名誉校長」を引き受けているという他愛もない記事だった。

       官邸もあまり深刻には考えていなかったようだ。実際、後追い報道もなく、
      年が明けていく。

       2月9日、同学園の土地取得に絡む国有地払い下げの疑惑について、朝日新聞
      が報じると、一気に空気が変わった。まず、ネットで火がついたのだ。

       国有地を事実上のタダで取得したという政治的な問題よりも、「安倍晋三記
      念小学校」というネーミング、さらには、子どもたちに教育勅語を諳んじさせ
      るというメディア的に「オイシイ」教育方針に飛びついたのだ。

2月のメルマガサンプル

    • 第3週
       確実に時代の変化を迎えているアメリカと横田基地の行方
       
      今回のメルマガは『誰が「都政」を殺したか?』より抜粋し、ご紹介します。

       小池百合子東京都知事との対談は2016年11月10日に行なわれた。その前日、
      アメリカでは下馬評を覆して共和党のドナルド・トランプ氏が民主党のヒラ
      リー・クリントン氏を破り、時期大統領に選ばれたばかり。わたしが創設した
      会社「NOBORDER」の取材班5人は数日前からニューヨーク入りし、トランプタ
      ワー内の選挙対策本部や注目選挙区のペンシルべニア州での集会など、トラン
      プ選挙対策本部を中心に取材を続けていた。

       選挙当日、全世界が「トランプショック」に揺れる中、「NOBORDER」取材班
      もトランプタワー内の興奮の渦中にいた。ニューヨークから一足先に東京のス
      タジオに戻ったわたしは、トランプ勝利に沸く現場からの独占中継を同じ興奮
      を持って眺めていた。

       アメリカは確実に時代の変化を迎えている。

    • 第2週
       トランプ大統領と安倍首相に沸き起こった危機~フリン補佐官辞任は米国以上に日本を悩ませる
       マイケル・フリン国家安全保障問題担当大統領補佐官の辞任は、当然である
      がトランプ政権を揺さぶっている。政権発足一ヶ月も満たない中での辞任劇だ。
      無理もない。

       米国大統領とメディアの間には本来、「ハネームーン」という約束事がある。
      就任から100日間は移行から日も経っていないことから、ある程度の失敗は
      大目にみてあげようと新政権に対してメディアが厳しい批判を手控える期間の
      ことだ。

       ところが、今回は様子が違う。トランプ大統領とメディアの甘い関係はほと
      んど認められない。伝統的メディアとの徹底的な対決姿勢を見せるトランプ大
      統領に対して、メディアも同じく徹底的に応酬し、激しい局地戦が政権の至る
      所で勃発しているという有様だ。

    • 第1週
      日本が払った法外なゴルフ代
       確かに「厚遇」にちがいない。

       訪米する安倍首相は、ホワイトハウスでの会談と共同記者会見の後、エア・
      フォース1(大統領専用機)に乗り、フロリダ州のトランプ大統領の別荘に宿
      泊する。両夫妻での晩餐会の翌日は、トランプインターナショナルで27ホー
      ルのラウンドが待っている。

       確かに、外交上はフルコースの「厚遇」ぶりだ。
       だが、「デール(取引)」を口癖にしているトランプ大統領が、何の「見返
      り」も無しにほとんど初対面の日本の首相に、そんな歓待をするものだろう
      か? 

1月のメルマガサンプル

    • 第4週
      政治と選挙
      前号『 変わるマスコミ対策2 』からの続きです。 そうは言っても、かつて自民党は政権与党から転落しそうになった94年、社
      会党の村山富市を首相に担ぎ上げてまで与党の座を奪取しました。自民党は与
      党でいることが存在理由ですから、ピンチとなれば自己保存本能が働く。その
      ためなら誰でも担ぐし、何でもやってくると思います。

      私の予想では、最終的に次の衆院選では、小池百合子さんや野田聖子さんを
      首相にして戦うのではないかと思います。

    • 第3週
       変わるマスコミ対策2

       ところが、清和会政権以降は違う。森元首相は、自身の学生時代の疑惑を
      報じた『噂の真相』を民事提訴しました。小泉さんは秘書官の飯島さんが
      『週刊文春』や『週刊現代』、『週刊新潮』などの記事で各出版社を提訴し
      ています。安倍さんも秘書が『週刊現代』や『週刊朝日』を訴えましたし、福
      田さんも訴える寸前まで行きました。麻生さんは今のところありませんが。こ
      の点については劇的に変わったという印象を持っています。

      首相が、自分の国のメディアと堂々と言論で応酬することさえできずに、緊
      張状態を失っている。司法に判断を預けて、自分たちはメディアと健全な関係
      で対峙することを放棄してしまっている。それがつまり、国家権力、および政
      治家としての弱さを、逆に露呈させる結果になっていると思います。


    • 第2週
       変わるマスコミ対策
      今回のメルマガでは2009年4月にwillに掲載されました記事を紹介します。
      当時の政治状況、マスコミへの対策、そして記者クラブメディアを取り上げ
      ています。現在の状況と比較してみてください。 麻生首相の内閣支持率が20パーセントを切って「政権末期だ」と騒がれてい
      ますが、思い返せば10年前の森政権の時も支持率は1桁になり、「自民党は終
      わりだ」と言われていました。今よりもずっとひどい状態で、「自民党は耐用
      年数を過ぎた」とも散々言われていたのです。


    • 第1週
      戦争の予感~冷笑主義の時代
       戦争の予感がする。こんなにも不吉な空気に覆われる時代をわたしたちの多
      くは知らない。 80年前、日本は悪夢のような戦争に向かって歩み始めた。当時の大本営を
      支えたのは他ならぬメディアである。記者クラブとジャーナリズムが戦争の伴
      奏者となったのだ。

      ガダルカナル島での日本軍の全滅を「玉砕」とし、ミッドウェイでの敗戦を
      「転進」とし、沖縄の占領を「本土決戦」として誤摩化したのが当時のメディ
      アだった。だが、いまのメディアとそれがどう違うのか、わたしには理解でき
      ない。

2016年

12月のメルマガサンプル

    • 第5週
      ダイヤモンドの輝きとその裏側(5)
      「それは昔の話です」 前出の下山は、こう反論する。

      「現在はそのようなビジネスはしておりません。サイトホルダーのみなさまに
      は事前に担当者がきちんと要望を聞いて、なるべくそれに沿うように原石を揃
      えております。ただし、ダイヤモンドは〈地球の産物〉ですから、必ずしもみ
      なさまの求めている原石がそのままあるわけではありません。しかも、私たち
      の会社の理念として産地国を守ってあげるという考え方があります。裕福な国
      の購入者たちが、『あれが欲しい、これが欲しい』という希望だけでピックア
      ップしたら石が偏ってしまい、需要の少ない石が残ってしまいます。マーケテ
      ィングが徹底されていない過去においては、抱き合わせで売るという手段が取
      られていたこともありました。それが産地国を守る唯一の方法だったのです。
      デビアス・グループは一貫してアフリカに恩返しをしたいという理念を持って
      いるのです」

      銀座の高級ブランド店のマネージャーは、デビアスの市場支配の現状をこう
      見ている。

    • 第4週
      ダイヤモンドの輝きとその裏側(4)
       まずオッペンハイマーは生産量を調整するための組織・DPA(ダイヤモンド
      生産者連合)を作り、過剰になりすぎたダイヤモンドの供給を生産現場で抑制
      することに成功した。 次に、彼は産出したすべてのダイヤモンドを一括して買い取る会社・DTC
      (ダイヤモンド・トレーディング・カンパニー)を設立した。DTCは買い上げ
      たダイヤモンドのすべてを独自の基準によって分類することで、ダイヤモンド
      のすべてを独自の基準によって分類することで、ダイヤモンドの希少性を高め
      る役割を果たした。さらにオッペンハイマーは分類したダイヤモンドのすべて
      を販売する機構・CSO(中央販売機構)を作る。これによってダイヤモンドの
      値段をCSOが自由に決定するシステムが出来上がり、デビアスの価格統制が成
      立することになった。

    • 第3週
       ダイヤモンドの輝きとその裏側(3)

       東京渋谷区にあるデビアス・グループの「DTC Japan」を訪ねると、「ダイ
      ヤモンドが結納の代りや、持参金の代りになるということは、ある意味で日本
      人とダイヤモンドの出会いは、幸せな出会い方ではなかったのかもしれません。
      それを身につける女性を幸せにするジュエリーとは違う、財産的価値を強調す
      る意味あいがそこに付与されてしまったのです」と、ダイヤモンド・インフォ
      メーション・センターの下山晶子はいう。

      「欧米では18歳や20歳になると、お父さんが自分の母親から預かったダイヤモ
      ンドを『お祖母さんのものだ』といって渡すなど、ダイヤモンドが家族の絆の
      象徴になっています。昔の日本人でしたら着物を仕立て直したり、染め直して
      使うと言う文化があった。それが先の戦争を境に崩れてしまい、目新しい流行
      発信によってかなりのお金を費やすという文化が出現してきました。しかし、
      川上から譲り受けるという習慣がないと、成熟した文化、成熟した市場とはい
      えないと思います」


    • 第2週
       ダイヤモンドの輝きとその裏側(2)
      〈婚約指輪は給料の3カ月分〉 大手広告代理店の考案したこのテレビコマーシャルは、繰り返しお茶の間に
      流された。著書に『宝石の常識』などがあるベルエトワール社長の岡本憲将は
      こう話す。

      「うまい方法を考えたと思います。婚約時にダイヤモンドの指輪を給料の3カ
      月分贈らなければならない、という概念は世界のどこにもありません。たとえ
      ばヨーロッパでは、ルビーやサファイアなどいろいろな宝石が婚約時に贈られ
      ています。しかもそれは指輪とは限りません。
      もちろんダイヤモンドはすばらしい宝石です。でもヨーロッパの人々は個々の
      価値観で、それぞれの婚約を祝い、先祖来の伝統を守っているのです」


    • 第1週
       ダイヤモンドの輝きとその裏側(1)

      今回のメルマガは2004年から上杉隆が取材を行なっていたダイヤモンドに関す
      る記事です。文藝春秋2005年1月号に掲載された「ダイヤモンド神話の幻」を
      ご紹介します。

      クリスマスシーズンを迎えて、東京・銀座の街角は美しい光に彩られている。
      ミレニアムを迎えた西暦2000年頃から、銀座の中央通り周辺では、高級ブラン
      ド店の出店が相次いだ。ハリー・ウィンリストン、ティファニー、カルティエ、
      ブルガリ・・・・。店内のショーケースには、輝く無色の小さな石がひしめい
      ている。ラウンド・ブリリアント・カットと呼ばれる58面体から放たれる光は、
      多くの買い物客、なかんずく女性たちの視線と心をひきつける。

      2003年9月、その一角、銀座松屋デパートの1階入口に登場した新たなブラン
      ド店は、業界の注目を集めた。その理由はただ1つ。南アフリカなどに鉱山を
      所有し、全世界の宝飾用ダイヤモンド原石のほぼ半分を供給するデビアス・グ
      ループが、初めてそのブランドネームをつけた小売り店舗を展開したからであ
      る。

11月のメルマガサンプル

    • 第4週
      石原慎太郎の都知事選と豊洲土壌汚染問題2
       もともと、石原には優柔不断な一面がる。選挙のたびに、出馬か不出馬かで心が揺れていたが、「3選」は石原を支え
      る人たちにとって、「既定路線」だった。石原の性格を見越して、秘書たちは
      早い段階から選挙のための布石を打ってきた。

      選挙戦に少なからぬ影響を与えて、成功裏に終えた「東京マラソン」(2月1
      8日開催)の構想が浮上したのは、前回の都知事選直後、つまり3年以上前であ
      る。

      数万人規模の市民マラソンを開催する事はニューヨーク、ロンドン、ベルリ
      ンがそうであるように、その都市の力を世界に示すチャンスである。だがアジ
      アには同規模の市民マラソンはない。

      「北京に先を越される前に、東京でやるんだ」

      当時、石原側近のひとりは筆者にこう語っている。確かに、市民マラソンが
      東京にとって大きなイベントになるのは目に見えている。

      「いろいろ忍術を考えています」

    • 第3週
      石原慎太郎の都知事選と豊洲土壌汚染問題
      今回のメルマガは
      2007年4月20日号『都知事選 舞台裏から見た「慎太郎の戦争」』と題し「週
      刊朝日」に掲載された上杉隆の記事をご紹介します。また、同年3月30日号に
      都知事選に出馬された石原慎太郎氏と浅野史郎氏のspecial対談が「週刊朝
      日」で行われており、その司会を務めたのが上杉でした。その中に豊洲の土壌
      汚染問題に関して石原氏の発言が掲載されていますので一部引用してご紹介し
      ます。「父・石原慎太郎にとって人生最後の選挙戦です!」立川駅前での、長男で自民党東京都連会長の石原伸晃の絶叫から17日間の選
      挙戦は始まった。この選挙は、約40年間に及ぶ石原の政治人生の総決算でもあ
      る。石原慎太郎にとって、今回の選挙ほど長く苦しい戦いはなかった。

      選挙戦のことではない。

      投票日が近づくにつれて、「石原優勢」の観測が流れ、新橋に構えた選挙事務
      所には余裕の空気が漂った。新聞、テレビが調査結果の数字を明らかにするこ
      とはなかったが、それは表向きのこと。各社の政治担当記者からすくいあげた
      数字は、「石原勝利」を確信させるものだった。


    • 第2週
      田中角栄とメディア(2)

        この「文書」が角栄の手元に届いた1カ月後には、皮肉なことに彼自身が
      「別の文」を示しながら、総理の椅子から立ち上がらなければならなくなって
      いた。1974年11月26日、角栄は辞意を表明した。

      〈一人の人間として考えるとき、私は裸一貫で郷里を立って以来、一日も休む
      ことなく、ただまじめに働きつづけてまいりました。顧みまして、いささかの
      感慨もあります。しかし、私個人の問題で、かりそめにも世間の誤解を招いた
      ことは公人として不明不徳のいたすところであり、耐えがたい苦痛を覚えるの
      であります。私はいずれ真実を明らかにして、国民の理解を得てまいりたいと
      考えております〉(「退陣決意表明文」)

      首相就任当時、60パーセント台の支持率を誇った角栄は、「金脈」という疑
      惑を晴らせないまま総理の座を降りた。そしてその疑惑について、結局死ぬま
      で「真実を明らかに」することのなかった角栄は、正負両面の「遺産」を娘に
      残すことになった。


    • 第1週
       田中角栄とメディア

      今年10月に報道ライブ「ニューズ・オプエド」にご出演された元自治相の石井
      一氏の『冤罪』(産経新聞出版2016年7月)や石原慎太郎氏の『天才』(幻冬
      舎2016年1月)など田中角栄氏に関する出版が多く、いま角栄氏に注目が集ま
      っています。今回のメルマガは2001年7月出版の『田中眞紀子の恩讐』(小学
      館)から角栄氏に関する記事を紹介します。

      日本外国特派員協会
      1974年10月22日、現職総理大臣を招いての昼食会は、司会役ベラ・エリアス会
      長代行(『ハンガリアン・ニューズ』)の次のような言葉で始まった。

      「みなさま、われわれの名誉あるゲストは、みなさま方もよくご存じの方なの
      で、今さら詳しくご紹介する必要もないでしょう。この方の家庭生活のすべて
      を知りたければ、『ニューズ・ウィーク』をお読みください。この方の個人的
      繁栄、または経済事情については、『文藝春秋』最新号をご覧になれば、たぶ
      ん充分すぎるほど知ることができるでしょう(場内大爆笑)」

      このあと、約6分間にわたって皮肉たっぷりの紹介が続けられる。そのあま
      りの辛辣さに通訳は言葉を和らげて訳したほどだ。

10月のメルマガサンプル

    • 第3週
      日ロ国交回復60周年の節目に領土問題に進展はあるのか(2)

      今回は2005年11月25日号の「週刊朝日」に掲載の「北方領土問題」に関する
      上杉の記事をご紹介します。(文中の肩書は当時のまま)

      だが、そのロシア国内は今、ソ連時代の独裁国家に逆戻りしたかのような政
      治状況にある。それは強いロシア帝国の復興を目指すプーチンその人がつくり
      出した状況だ。一方で、そうした強い政治力を持つ大統領だからこそ、外交政
      策でも思い切った行動がとれるというのも事実である。鈴木議員は、領土問題
      に関してプーチン大統領は何度も日本にメッセージを送っていると証言する。

      「一貫してシグナルを送っているんですよ。たとえば昨年11月、テレビのイン
      タビューでのラブロフ外務大臣の『1956年の日ソ共同宣言において、われわれ
      は、日本にクリル諸島の2つの南の島々を与え、それで終止符を打つことに合
      意した。当時はさまざまな要因で実現されなかった』との発言を受けて、プー
      チン大統領は翌日の閣議で、ラブロフ外務大臣にこう言ったのです。『私はき
      のう、あなたのインタビューを見た。とてもよい。われわれの対外政策上の優
      先順位について、カードを提示したことに感謝する』と」


    • 第2週
      日ロ国交回復60周年の節目に領土問題に進展はあるのか

      10月19日で日ソ共同宣言の署名から60年の節目となります。同月17日にはロシ
      ア大使館にて日ロ国交回復60周年 日ロフォーラムが開催されました。

      10月6日放送のニューズオプエドに出演した鈴木宗男さんは北方領土問題につ
      いて「日本の主張通り4島帰ってくるのが一番いいが、そうはいきません。い
      かに2+αをとるか、ここが最大のポイントだと思っています」

      また「(12月15日)期待していいと思いますよ。今年、解決の道筋がつけられ
      なければ北方領土は未来永劫解決しない」とも語りました。

      今回は2005年11月25日号の「週刊朝日」に掲載の「北方領土問題」に関する
      上杉の記事をご紹介します。(文中の肩書は当時のまま)


    • 第1週
      石原都政時代の君側の奸

      豊洲新市場に関する報道が連日のように行われています。上杉がアンカーを務めるニューズ・オプエドでは95年の青島都政のころに遡り豊洲新市場問題に斬り込んでいます。
      今回ご紹介するメルマガは2005年6月2日号の「週刊新潮」に掲載されたもので当時の都政の様子が克明に書かれています。(文中敬称略)

      5月18日夜、東京都知事・石原慎太郎と都議会議長・内田茂(自民党)が、密かに会合を持った。

      現在、自民党は、石原都政において与党の立場にある。本来ならば、行政と立法のトップ同士の面会に、なんら問題はないはずだ。

      ところがこの夜は違った。二人は会合の存在そのものを隠そうとした。また、この密会をセットし、当初同席する予定だった前国土交通大臣の石原伸晃(慎太郎の長男)の様子も不可解だった。伸晃は、マスコミに情報が漏れたとして、直前で突然出席をキャンセルしたのだ。

9月のメルマガサンプル

    • 第3週
      豊洲市場の問題はここから始まっていた

      豊洲新市場に関する報道が連日のように行われ様々なことが明らかになってきていますが、2003年4月24日号の「週刊新潮」に掲載された上杉の記事には当時の都政の様子が克明に書かれていますのでご紹介します。(文中敬称略)

      「また裕さんが来てるな」

      石原慎太郎が当選する選挙では、必ずといっていいほど投票日前日に雨が降る。それを石原陣営では死んだ石原裕次郎が見守っているのだとしてこう表現する。

      4月12日午後6時半、有楽町数寄屋橋交番脇の宣伝カーの上でマイクを握る石原の頭上には、やはり激しい雨が降り注いでいた。勝利を確信した石原は、この日唯一回の、そして選挙戦最後となる演説を始めた。

      今回の選挙に、石原は事前の予想をはるかに超える圧倒的な勝利をおさめた。

      眩いばかりの選挙結果について、石原は当選後の記者会見でこう抱負を述べた。「今まで以上に過激にやりますよ」


    • 第2週
      人工透析は悪のシステムか?

       『自業自得の人工透析患者なんて、全員実費負担にさせよ!無理だと泣くならそのまま殺せ!今のシステムは日本を亡ぼすだけだ!!』(長谷川豊氏)

      驚くべきタイトルのコラムだ。表現の自由の保障されている日本では確かに許容される発言の範囲は大きい。たが「殺せ」という表現はどうなのか。どうにも穏やかではなく、許容範囲を超えているように思うのはわたしだけではないだろう。

      きっと長谷川氏の言葉を知って、怒りを覚えたり、悲しみに襲われる患者や家族もいるだろうに…。想像力の欠如と言ってしまえばそれまでだが、他人の苦しみを感じることができないのだろうか。

      実際、わたしもそうしたうちの一人だ。父は30代半ばに発症した腎臓病と戦い続け、60歳ちょうどで人生を終えた。その間、わたしを含む3人の子どもは15歳になるまで、東京都などからの公的な支援を受けることで大人になることができた。都知事選で「東京への恩返し」とわたしが言い続けたことはそのためである。


    • 第1週
      「現場感」のないネットジャーナリスト

      『ニュースをネットで読むと「バカ」になる』2015年2月5日発行よりネットジャーナリストに関する記事をご紹介します。

      ネットメディアの台頭に伴い増えてきたのが、いわゆる“ネットジャーナリスト”たちだ。彼らの特徴はネット上で情報を集めて、ネット上で見解を示すことだ。ここまで読み進めてくださった賢い読者の方ならもうおわかりだろうが、彼らが本当にジャーナリストと言えるのかどうかは極めて怪しい。

      なにより、現場での取材をほとんどしていない。もちろんジャーナリストにとって現場がすべてではない。だがそれを欠いたジャーナリズムは、どうしても陳腐化し、誤報の危険が伴う。

8月のメルマガサンプル

    • 第3週
      記者クラブの変わらぬ体質

      安倍総理大臣の記者会見に出席を続けている上杉隆。安倍総理に質問をするために挙手を続けても一切、当てられることはありません。同じようなことが20
      09年5月16日(民主党代表就任会見)でも行なわれていましたので「記者クラブ崩壊」(2010.4.6発行)より一部抜粋しご紹介します。

       

      筆者は、通常は、記者クラブの幹事社の座る場所で高々と手を挙げて指名を待った。

      ところが、何度挙手しても一向に当てられない。実はその日の会見担当の党広報スタッフは、情報公開の精神など微塵も持ち合わせていないことで有名なI氏であった。前列の記者クラブのメンバーがすべて指名されても、フリーランスの筆者の番は回ってこない。ついには、居眠りしていた新聞記者までが指名されるに至ってようやくI氏の意図を理解した。筆者に当てるつもりはないのである。と、その時予想外のことが起きた。壇上の鳩山代表が他の記者の質問の最中に、「上杉君は、何で当たらないの」とマイクを通して問い始めたのである。不思議そうに「何で」を繰り返す鳩山氏に、「避けられているんですよ」と筆者が答えると、ついに鳩山氏はI氏に向かって言い放ったのだ。


    • 第2週
      なぜ日本人五輪選手は謝罪するのか?

      リオ五輪でレスリングの吉田沙保里選手が4連覇を逃した。それでも銀メダルだ。4回、つまり16年間にわたる五輪出場で連続でのメダル獲得。立派という言葉が軽すぎるくらい立派でないか。

      しかし、吉田選手は涙ながらに謝罪した。

      「たくさんの方に応援していただいたのに、銀メダルで終わってしまって申し訳ないです」

      「日本選手の主将として、金メダル、取らないといけないところだったのに、ごめんなさい」

      「自分のやっぱり気持ちが、最後は勝てるだろうと思ってたんですけど、取り返しのつかないことになってしまって…」

    • 第1週
      敗北を抱きしめて~都知事選に出馬した3つの理由  

      「勝ち目が無いのになぜ出馬したの?」東京都知事選の遊説で都内をまわっていて、有権者から一番多く尋ねられた質問がこれである。

      候補者にとってこれ以上ない残酷な質問だ。

      だが、4位(21人中)という結果をみれば、そう思われるのも仕方がない。

      公選に出馬する以上、勝ち負けは必ずあるものだ。とりわけ、当選者がひとりだけに絞られる首長選は、その結果がいかなる選挙よりも残酷に現れる。ゆえに有権者の注目も高くなるのかもしれない。

      今回、その東京都知事選に出馬した経緯について、あれこれ語られている。選挙後に降って湧いた「週刊リテラシー」の降板問題も、同様だ。あたかも番組のプロモーション、あるいは継続を約束できたから出馬したかのように語られているが、選挙を少しでも知っている者ならば、それがまったくナンセンスな話であることは論を待つまでもないだろう。

7月のメルマガサンプル

    • 第3週
      東京オリンピック招致構想の立役者(3)

      2015年9月発売の「悪いのは誰だ!新国立競技場」よりご紹介いたします。

      では、なぜ敗訴したのか。

      判決のなかでただ一つ都側の主張が認められなかったのは、3%に設定した税率だった。これにより税負担の不均衝を招き、敗訴につながった。従来の所得基準の税額と、銀行税の税額との差は最大で実に3600倍超。これが、外形標準課税が無効とされた最大の理由である。

      ただ、都からすれば控訴審判決は、想定内のものであった。一審で敗訴した後、大塚のもとには地方税訴訟のスペシャリストたちを集めた“タスクフォース”が組織された。控訴審前には綿密なシュミレーションが繰り返され、負ける可能性があるとすれば「税負担の不均衝」の部分だけであることは織り込み済みだったのである。


    • 第2週
      東京オリンピック招致構想の立役者(2)

      2015年9月発売の「悪いのは誰だ!新国立競技場」よりご紹介いたします。

      東京オリンピック招致の背景には、実は、石原都知事が2000年に導入した外形標準課税があったのではないかと筆者は見ている。

      1999年の都知事選には、文部大臣、労働大臣などを歴任し、民主党を離党して出馬した鳩山邦夫、国際政治学者として頭角を現し、初の立候補となる舛添要一、元国連事務次長で自民党が擁立した明石康、衆議院議員で自民党東京都連幹事長を務める柿澤弘治など、有力者が候補として名を連ねた。


    • 第1週
      東京オリンピック招致構想の立役者

      2015年9月発売の「悪いのは誰だ!新国立競技場」よりご紹介いたします。

      「トーキョー」

      2013年9月7日、アルゼンチンのブエノスアイレスに世界の注目が集まっていた。

      第125次国際オリンピック委員会(IOC)総会。スペインのマドリード、トルコのイスタンブール、そして日本の東京の3都市間で決まった瞬間だった。

      ジャック・ロゲIOC会長が、やや上ずった声で“TOKYO”と告げると、猪瀬直樹東京都知事をはじめ、東京2020オリンピック・パラリンピック招致委員会に歓喜の輪が広がる。

      流暢なフランス語で日本のホスピタリティの高さを「お・も・て・な・し」とプレゼンテーションした滝川クリステルは喜びの涙を流し、北京五輪で日本に銀メダルをもたらしたフェンシング選手の太田雄貴は仲間と抱き合い号泣している。

6月のメルマガサンプル

    • 第2週
      日本のジャーナリズムの閉鎖性

      2008.11.12号の「SAPIO」に掲載されました記事です。現在と比較しながらどうぞお読みください。(記事内での肩書は当時のままです。)

      私が政治家と政治記者の関係を目の当たりに体験したのは、約10年前、鳩山邦夫代議士の事務所で秘書を務めていたときである。

      最初、自宅番秘書になったとき、先輩秘書から指導されたことは「雑誌の記者やフリーランスのジャーナリストが取材にきたら、すぐに代議士に連絡しろ。
      政治部の記者、記者クラブの記者はほうっておけ」とうものであった。この意味するところは、雑誌記者はなんでも書いてしまうが、記者クラブは政治家にとって都合の悪いことは書かないから安心してよい、ということである。


    • 第1週
      「外形標準課税」と保秘の人

      今回のメルマガは報道ライブ「ニューズ・オプエド」にて紹介し、反響が大きかった『石原慎太郎「5人の参謀」』より一部抜粋してご紹介します。

      最終原案は年明けに固まった。それまでの数カ月間、都知事、2人の特別秘書、主税局長の4人は不安と緊張の入り混じった奇妙な興奮を楽しんでいた。
      彼らは、何かを隠しているという不思議な連帯感と、輝かしい未来が待っているのだという自信に満ちた快感で結ばれていた。まもなく「国に一泡」吹かせてやれるのだ。誰もが驚くに違いない。そして誰もが彼らを無視できなくなるはずだ。

      一方で機密漏洩の不安は、終始この4人の心につきまとった。みな神経質になっていた。それはほとんど、疑心暗鬼の一歩手前であった。情報漏れは絶対に許されなかった。

5月のメルマガサンプル

    • 第3週
      オバマ大統領がヒロシマに来た本当の理由

       2004年、バラク・フセイン・オバマ上院議員は、大統領選に出馬する4年前のこの年、民主党大会の席上で次のように演説している。

      「黒人のアメリカも、白人のアメリカも、ラテン系のアメリカも、アジア人のアメリカもない。ただアメリカ合衆国があるだけだ」

      多様性を認め、平和を希求する……12年経った今でも、オバマ大統領のこのポリシーに変更はない。

      2009年、大統領に就任したオバマ大統領はプラハの演説で、いきなり「核廃絶」を訴えた。拙速にすぎるという批判をはねのけて、ノーベル平和賞を授与されたのは、新しい米国の大統領をあと押ししようという意図もあったのかもしれない。


    • 第2週
      安倍首相がダブル選挙を決断する7つの理由

       国会会期末を前にして、衆参同日選の突風が吹いている。

      永田町では「解散あり」の空気がすでに既定路線であるかのように囁かれていた。

      ところが、サミット前日に「読売新聞」が〈同日選の見送り〉を一面トップで打ったことで、この話は収束したかにみえた。官邸情報に関して「読売」が打てば、「ほぼ正確だ」というのがここ数年の傾向である。

      第二次、第三次安倍政権の官邸に関する報道は、NHKと「読売」の独壇場になっている。

      とくに「読売新聞」は、安倍政権の「広報」あるいは「官報」とも揶揄されるほどで、安倍官邸について「正確」な情報が欲しい時はまず「読売」というのは、永田町の共通認識にさえなっている。


    • 第1週
      憲法論議が罪だった頃…

       憲法論議が盛んだ。国会でも、メディアでも、学校でも、「護憲」「改憲」を問わず、さまざまな議論が飛び交っている。こうした傾向は安倍政権になってから顕著だ。安保法制などの成立により、世論を喚起したことも大きいのかもしれない。

      いずれにせよ、議論がどこに向かうにしろ、憲法論議の活発化は歓迎できる。
      約20年前、憲法論議はタブーだった。信じがたいことかもしれないが、それが日本の言論空間の現実だったのだ。

      左翼堅調の70年代を経て、80年代のバブル期を迎えた日本では、「安全保障」や「憲法」などの硬いテーマは、一部の悲観主義者や保守思想者たちを除き、ほとんど主たる議題にならなかった。

4月のメルマガサンプル

    • 第5週
      報道の自由度ランキングの正しい見方

       報道の自由度ランキングが今年も発表された。昨年61位だった日本はさらに後退して72位まで下落した。

      国境なき記者団が毎年発表するこのニュースは、日本ではほとんどのメディアから無視されてきた経緯がある。理由は単に「自分たちにとって都合が悪いから」というものだ。

      「本当にそれだけですか?」とよく聞かれるが、本当にそれだけなのだからこう述べる他ない。

      ただ、フクシマ原発事故以降のマスコミ不信の影響か、さすがにここ数年はこのランキングに触れざるを得ないとみえて、申し訳程度に報じられるようになっている。

      筆者がこのランキングを紹介した頃(約10年前)と比べれば、それはそれで大きな進歩であることには違いない。


    • 第4週
      赤、白、それともモルヒネ?(4)

      「神業です」

      整形外科医の星野雄志は、レントゲン写真のコピーを手で示しながら、こう切り出した。

      「骨盤骨折の関節面のずれは1ミリもなく、大腿骨と骨盤の間隔はきれいに均等です。日本でこのような骨盤手術をできる医者は、ほとんどいないでしょう。
      少なくともぼくにはできません。また骨折したらパリに帰ってください。(笑い)」

      帰国後、私はNTT東日本関東病院に入院した。そこの主治医である星野は、パリで施された骨盤と膝の2個所の手術を検証するたびに感嘆の声を漏らした。


    • 第3週
      赤、白、それともモルヒネ?(3)

       到着したシャルル・ド・ゴール空港には、前日に大雪を降らせた雲が垂れ込め、肌を刺す冷たい風が吹いていた。ついに私はアフリカ大陸からただの一度
      も関節を曲げることなく地中海を越え、パリまでやって来たのだ。

      救急車が着いたアメリカンホスピタルはパリ17区に接した高級住宅街の真ん中に位置する。丘の上にある白亜の建物は4階建てで、私は3階の個室に運ばれた。

      軽い検査の後、私の身体にはたくさんのチューブが付けられた。大仰な緑色の機器から延びたそのうちの1本は、途中で二股に分かれ、それぞれ針の先端が、私の腹と背中に刺さっていた。女性看護師のマガリが英語で説明する。


    • 第2週
      赤、白、それともモルヒネ?(2)

       チュニジアの軍病院で、怪我の大まかな状況が判明した。受傷部位は大きく3つに分かれる。ひとつは左顔面上部の裂傷。左の額が割れて激しく出血して
      いた。幸い脳にダメージはなく、裂傷もまぶたで終わり、軽い視覚障害は残ったが、辛うじて眼球も守られた。2つ目は左膝の高原骨折。脛骨が衝突の衝撃で縦に裂け、半月板の間にある骨が飛んでしまっていた。そして一番厄介だったのが3つ目の大腿骨脱臼による骨盤の粉砕骨折だ。大腿骨がハンマーの役割をして、骨盤を叩いてしまったため、腰の骨が粉々になったのだ。問題は、その際に坐骨神経、すなわち腰椎と仙椎に損傷を与えてしまったことだ。それが後々、強烈な神経の痛みを引き起こすことになる。


    • 第1週
      赤、白、それともモルヒネ?(1)

       「週刊リテラシー」で「大麻」のロケに行った。何やら怪しげな取材のよう
      だが、なんのことはない、多くの国ではすでに解禁されている医療用の大麻の取材だ。

      日本のペインクリニックは極めて遅れている。「痛みも病のうち」という考え方は欧米の医療と共通しているが、そこからの対処方法が180度違う。

      日本では「だから我慢しろ!」となるが、欧米では「出来る限り取り除きましょう」ということになる。

      もちろん歴史も文化も環境も違う我彼のこと、一概にどちらが正しいかなどというつもりはない。ただ、双方のペインクリニックの現場を患者として体験した私からすれば、圧倒的に楽だったのは欧米のそれだった。

3月のメルマガサンプル

    • 第2週
      ジャーナリズムよ率直であれ

       かつて上杉がニューヨーク・タイムズで取材記者(リサーチャー)として働
      いていた当時の上司であるハワード・フレンチの教えに従い小泉政権を取材し執筆してきた5年半について自己と向き合い、関連する記事をすべて読み返し是も非もひっくるめて検証し率直に自己評価、自己批判を加えて出版した極めて異例の『小泉の勝利 メディアの敗北』(2007年)より権力とメディアの健
      全な緊張関係について述べた部分をご紹介します。

      メルマガ読者の皆様にいまの権力とメディアの関係を読み解く一助となることを願いながら。

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      『 ジャーナリズムよ率直であれ 』

      本書(小泉の勝利 メディアの敗北)の目的は、小泉純一郎という不世出の政治家の5年半を検証するものである。

      だが、告白しよう。本当に私が目指したのは、自身の記事を批判するという「自爆行為」によって、日本のメディアの慣習を打ち破り、権力との健全な緊張関係を取り戻したい、とう目標の実現にほかならない。

      権力とメディアの健全な緊張関係。


    • 第1週
      「民進党」が政権を取るために必要なこと

       民主党と維新の党の合併に伴う党名変更は、「民進党」で決着した。

      1996年の旧民主党結党から数えてちょうど20年、日本の政治史から民主党の名前が消えることがほぼ固まった。

      「ほぼ」というのも、民主党解党と同時に、別の「民主党」の名前で政党届け出を出せば、新党としての「民主党」が発足し、名前の残る可能性があるからだ。

      複雑な話だ。読者は混乱するかもしれないが、実際、民主党の一部でそうした可能性に言及する議員がいるのもまた事実である。

      やはり、20年もの長きにわたって親しんで来た名前だから愛着もあるのだろうか。もちろんそれは表向きの理屈にすぎない。

2月のメルマガサンプル

    • 第4週
      東電は変わった。次は「あなた」の番だ。

       2011年3月12日(土)、それが人生の転機となる日だった。

      前日に起きた大地震によって東北地方は未曾有の被害を受けた。東日本の太平洋岸には大津波が押し寄せ、人々の生活や人生を一変させた。

      津波の被害を受けた人々の転機からすれば、私の人生の変化など、実にちっぽけなものにすぎない。

      しかし、それまで努力して築いてきたものが一夜にして崩れるというのは、やはり経験した者でなければ分からない苦しみなのだと理解した。

      その週末、東京FMの臨時震災特番のMCを続けながらも、私の心はずっと福島にあった。


  • 第3週
    首相官邸の甘いケーキ 鈴木宗男と小沢一郎

     鈴木宗男さんがゲストだった。

    「ニューズオプエド」に出演してもらったばかりだったが、北方領土の日(2月9日)も近く、また、北海道5区の補選で、新党大地が自民党候補を応援するということもあり、「淳と隆の週刊リテラシー」に来てもらうことになったのだ。

    「共産党とはね、絶対に一緒にやれないですよ。共産党と一緒になっての選挙活動とか、政治活動とかは、私以上に、娘の鈴木貴子の方が厳しいですよ」

    鈴木宗男さんの率いる新党大地は、民主党と国会で統一会派を組んでいる。
    しかも、鈴木さんの長女で衆議院議員の貴子さんは民主党所属の国会議員だ。

 


  • 第2週
    ベッキー騒動 真の悪者は誰だ?

     31歳の女性アイドルが、自らの仕事や人生を賭けて恋している。相手は人
    気バンドのボーカル。恋は成就し、無事、交際が始まる。

    小説や映画の世界の話ではない。日本で現実に起きた出来事の、いわば、これは冒頭のシーンである。

 


  • 第1週
    なぜ上杉隆は嫌われるのか?蓮池透さんと語りながら…

     なぜ、私・上杉隆は嫌われるのか? 日本のテレビ各局に危険視され、ほと
    んどのメディアから徹底的に避けられている。

    日本テレビのプロデューサーは「上杉ちゃんの名前を出しただけで、上が渋い顔をする」といい、TBSのディレクターは「うちの上層部となにかあったのか、使いづらい雰囲気なんだよな」と証言し、テレビ朝日の幹部に限っては「会長がいる限り、上杉さんは絶対に使えない」と教えてくれた。

    具体的な理由を説明したくれた者はひとりもいない。しかも、私をタブー視するのは現場ではなく、すべて上層部、しかもテレビだけではなく、その空気はいまや新聞・雑誌にまで広がりはじめている。

 

1月のメルマガサンプル

      • 第5週
        「週刊文春」甘利大臣スクープ報道の読み方

         「週刊文春」のスクープで幕を開けた観もある通常国会。

        実際、首相の施政方針演説を含む政府四演説では、金銭スキャンダルに見舞われた甘利明経済産業大臣に説明を求める野党側の抵抗もあり、数時間遅れの開始という波乱のスタートとなった。

        安倍政権の屋台骨のひとりでもある甘利大臣のスキャンダルについては、永田町では長く噂されて来たものの、今回の文春記事が「証人と証拠」がともに揃うという決定的なものになったのは間違いない。


  • 第4週
    SMAP「解散」メンバーが話せない本当の理由

    1月中旬、SMAP解散というニュースが日本中を駆け巡った。NHKはトップニ
    ュース扱いで報じ、共同通信や時事通信も速報を流した。

    アイドルの解散がニュースを占拠する……、平和な日本、なによりである。

    さて、そのSMAPがこれまでのアイドルの境界を超えたスーパーグループであることに異論を挟むつもりはない。

    バラエティや司会業などの他分野へのアイドルタレントの本格的な進出は、おそらくSMAPの5人が先駆けだと言っても言い過ぎではないだろう。

    しかし、自由な言動で、ひとつの時代を変えて来たとみえる、現在40歳代(香取慎吾さんは38歳)の彼らが、今回の解散騒動に際しては、何一つ、自らの意志を発信できないというのは一体どういうことだろうか。

    圧力か、自主規制か、それとも大人の事情か? 木村拓哉さんがラジオで発言した通り、「いまは言えない」というのが限界なのだろう。

 


  • 第3週
    鼻血で燃える共演者「田村淳」の本当に伝えたいこと(2)

     日本では、鼻血で大騒ぎする人々が極めて多い。とくに専門家やメディア関
    係者が感情的に騒ぐ姿は3・11以降、日本で特有の現象となっている。ひばくの影響は個人差がある。その上で、感受性の強い子供は強い影響を長きにわたって受ける可能性が高いのは当然だし、高齢者がその逆なのは、自明の理だ。

    だから、個人が自分の体験を元に記すことは表現の自由の範疇である、が、日本の言論空間が「表現の自由」を許していないのは、今回の淳さんのコラムで明確になった。

 


  • 第2週
    鼻血で燃える共演者「田村淳」の本当に伝えたいこと(1)

     世界では、一年間に平均で70人前後の同業者が命を落としたり、行方不明
    になっている。それがジャーナリストという仕事の宿命だ。

    幸い、記者クラブシステムに守られ、危険な仕事を避けられ、社員ジャーナリズムが蔓延している日本では、取材中に命を落とすようなことは皆無だ。筆者が以前所属したニューヨークタイムズとは異業種かと思ったほどの大違いである。

    ただ、そうは言っても日本の記者も、所詮は人斬り稼業、いくら綺麗ごとを並べても、他人の批判で飯を食っている以上、返り血を浴びるのは当然であろう。

    だから、SNSなどでの炎上が日常的になり、日本で最も嫌われているジャーナリストと呼ばれるようになっても、それは「不人気商売の勲章だ」と、ある程度、ユーモアと余裕を持って受け流すようにしてきた。

 


  • 第1週
    新三猿宣言 NOBORDER

     今年は申年である。申と言えば三猿。また三猿といえば、世界遺産にもなっ
    ている日光東照宮の神厩舎の「見ざる・言わざる・聞かざる」の彫刻が有名だ。

    英語でも「three wise monkeys」といえば、日光の三猿を指すらしい。

    とはいえ、神厩舎の猿は八頭である。その中でも三頭だけが有名になってしまっては、他の猿たちが可哀想というものだ。仮に、これが人間社会であったならば、激しい嫉妬の対象となったに違いない。

    さて、その三猿をみればわかるように、古くから日本では「見ない、言わない、聞かない」というように、極力、他者や面倒事と関わりを持たないことが、社会における賢い振る舞いとされているようだ。

 

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