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ノーボーダースポーツ詳細
2017年09月11日
「星野恭子のパラスポーツ・ピックアップ」(195)ブラインドサッカー、地域リーグ戦が開幕。迫力や魅力を、間近に触れるチャンス!
音が鳴る特製ボールを使って、アイマスク(目隠し)をした視覚障がいの選手がボールの音や仲間の声などを頼りに行うブラインドサッカー。見えない状態でプレイしているとは思えない迫力や華麗なボールさばきで、近年、ファン増やしています。ご覧になったことがある方も少なくないのではないでしょうか?



↑「見えない」とは思えないスピードと迫力にあふれたブランドサッカー。東日本リーグ2017のbuen cambio yokohama対松戸・乃木坂ユナイテッド戦(8月27日)より=撮影:星野恭子

このブラインドサッカー、実はJリーグのように毎年、国内リーグ戦を開催し、その上位チームには毎年春頃に行われる「クラブチームチャンピオンシップ」への出場権が与えられます。ここ数年、ブラインドサッカー人気の高まりとともに競技人口も増え、リーグ戦の盛り上がりやレベルもアップしています。

実際、地域リーグは昨年まで3リーグ(北日本、東日本、西日本)でしたが、新規チームも加わり、今年は「中日本」を加えた4つに再編成されました。各リーグの主な対象地域は次の通りです。北日本リーグは北海道、新潟県、宮城県、東日本リーグは茨城県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、中日本リーグは山梨県、長野県、愛知県、西日本リーグは兵庫県、岡山県、広島県、福岡県です。ブラインドサッカー実施地域の広がりや競技人口の増加が感じられます。

8月27日には他に先駆けて、「東日本リーグ2017」のリーグ戦がスタート。今後、他のリーグも順次開幕予定です(日程は下記参照)。地域リーグは全試合が観戦無料で、各クラブの拠点となる地域を中心に周遊して行われるので、ブランインドサッカーを身近に観戦できる貴重なチャンスです。各地域リーグの参加チームと日時・会場などは下記を、また各チームの詳しい情報は日本ブラインドサッカー協会(JBFA)の公式サイトをご参照ください。
■東日本リーグ2017は8チームに拡大!

さて、私は8月27日、東日本リーグの第1節、開幕戦などを取材してきました。今年度は初参加の2チームを加えた全8チームとなったため、2 グループ制が導入されています。チーム代表者による抽選で分けられた各4 チームによる1 回戦総当たりのリーグ戦が12月の第7節まで行われ、各リーグの上位2 チームと下位2 チームによる順位決定トーナメントが行われる予定です。

第1節は全8チームが登場し、グループAとBの各2試合が行われました。開幕戦(グループA)は、昨年優勝のたまハッサーズ(昨年1 位)が今年初参加のfree bird mejirodaiと対戦。たまのエース黒田智成選手がハットトリックで貫録勝ち、第2試合(グループB)は埼玉T.Wings は女子日本代表のエースでもある菊島宙(そら)選手らの活躍で、GLAUBEN FREUND TOKYOを2-0で下しました。第3試合(グループB)は昨年2位のAvanzareつくばが日本代表主将でもある川村怜(りょう)選手が試合開始早々のゴールなど4得点と爆発。さらに、佐々木ロベルト泉選手の豪快な追加点もあり、初参加のDerroto Saber 茨城を5-0と圧倒しました。第4試合(グループA)は一転、接戦となりましたが、buen cambio yokohamaのエース落合啓史(ひろし)選手が得意のドリブル突破からゴールキーパーの股を抜く技ありのシュートをねじこみ、1-0で粘る松戸・乃木坂ユナイテッドを下しました。



↑豪快なシュートを放つ、Avanzareつくばの佐々木ロベルト泉選手(青)東日本リーグ2017第1節(8月27日)より=撮影:星野恭子

 

東日本リーグはすでに第2節が9月2日に行われ、free bird mejirodai が初勝利をあげたほか、たまハッサーズと埼玉T.wingsが2勝目を記録しています。

 

なお、国内リーグ戦には視覚障がい者だけでなく、晴眼者も出場可能です。ゴールキーパーやガイド、あるいはスタッフとして関わることもできます。興味のある方は、ぜひチャレンジください。

 

 

■見えにくいなか戦う、ロービジョンフットサル

 

ところで、視覚障がい者のサッカーにはもうひとつ、ロービジョンフットサルという競技があります。いわゆる弱視者(見えにくい)を対象としていて、ブラインドサッカーと違ってアイマスクはせず選手はそれぞれの見え方のまま、ピッチに立ちます。ある選手は、まるで磨りガラスを通したような視界で、ある選手は針の穴から世界を覗き、またある選手は自分の足下しか見えにくい、などなど。ボールも通常のものなので、音は鳴りません。でも、アグレッシブにボールを追ってピッチを駆け回り、戦います。

ロービジョンフットサルはパラリンピック競技ではないこともあり、競技人口はまだ少ないですが、現在、東日本リーグに3チームが登録しており、リーグ戦を行っています。9月2日の第2節で開幕戦が行われ、埼玉 FC・ARES が1点を守り切り、FC SFIDA つくばを下しています。ブラインドサッカーとはまた違った迫力のあるロービジョンフットサルも、ぜひ応援ください!

 

 

■公認国際大会が誕生。来年3月、東京で開幕!

 

もうひとつ、9月6日にはブラインドサッカーファンに嬉しいニュースがJBFAから発表されました。国際視覚障害者スポーツ連盟公認の「IBSA ブラインドサッカーワールドグランプリ」が新設され、その第1回目となる、「IBSA ブラインドサッカーワールドグランプリ 2018」が来年3月21日(水・祝)から5日間にわたって品川区立天王洲公園で開催されるというのです。

 

ブラインドサッカーの世界的な普及を目的にした大会で、世界ランク上位国が集結するエリートクラスと、ランク下位国によるディベロプメントクラスの2つのカテゴリーで構成される予定とのこと。さらに、このワールドグランプリは継続開催の予定で、2020年までの3年間は東京パラリンピックを控える東京都内で開催され、その後は海外での開催も視野に入れているそうです。日本代表をはじめ、どんな国が集まり、どんな戦いが繰り広げられるのでしょうか。詳細情報が入りましたら、こちらのコラムでもお知らせします。どうぞお楽しみに。

 

このように、ますます広がりを見せるブラインドサッカー。まずは国内リーグを観戦し、その魅力に触れてみませんか。個性あふれる選手や持ち味さまざまなチームの試合を堪能したり、体験会で実際にアイマスクをして音のなるボールでシュートしてみたり・・・・・・。また、「音が頼り」の選手たちを応援するには、「黙って見守る」という独特の観戦マナーも求められます。こうした会場観戦体験が、来年のワールドグランプリや3年後の東京パラリンピックを存分に楽しむ糧になります!

 

▼JBFA国内チーム一覧

http://www.b-soccer.jp/nationalgame/national_team

▼ブラインドサッカー リーグ戦開催日程(予定)

<北日本リーグ2017
第1節 9月30日(土) 北海道札幌市内(予定)
第2節 10月9日(月・祝) 新潟聖籠スポーツセンター アルビレッジ(新潟県北蒲原郡)
第3節 11月12日(日) 宮城県仙台市内(予定)

<東日本リーグ2017
第1節(済) 8月27日(日) 帝京科学大学(東京都足立区)
第2節(済) 9月2日(土) 筑波大学(茨城県つくば市)
第3節 9月30日(土) 文京区小石川運動場(東京都文京区)
第4節 10月22日(日) 慶應義塾大学日吉キャンパス(神奈川県横浜市)
第5節 11月12日(日) しながわ中央公園(東京都品川区)
第6節 12月17日(日) 新宿コズミックセンター(東京都新宿区)
第7節 12月24日(日) 福生市営福生野球場(東京都福生市)

<中日本リーグ2017
第1節 9月23日(土・祝) 押原公園(山梨県中巨摩郡)
第2節 10月22日(日) びんぐしの里公園(長野県埴科郡坂城町)
第3節 12月9日(土) 愛知県名古屋市内(予定)

 

<西日本リーグ2017
第1節 9月24日(日) 新門司球技場(福岡県北九州市)
第2節 10月8日(日) 宇野港フットサルコート(岡山県玉野市)
第3節 11月実施予定 未定
第4節 12月実施予定 未定
(文・写真:星野恭子)