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2017年06月26日
「星野恭子のパラスポーツ・ピックアップ」(186) まもなく開幕、ブラインドサッカーの日本一決定戦。激しく熱い戦いに期待!
「静寂という、熱狂」――。

これ、今週末の7月1日(土)に開幕する、「ブラインドサッカー日本選手権」の大会キャッチフレーズです。ブラインドサッカーは視覚に障害のある選手がアイマスクをして全く見えない状態となり、鈴入りの特製ボールの音やチームメートの声などを頼りにプレイするサッカーです。つまり、「音が頼り」なので、インプレイ中は観客には「静寂」が求められるのが特徴です。

でも、選手のパフォーマンスは衝突や転倒もいとわないほど激しく、観客もそんなプレイに胸を熱くし、ゴールの瞬間には大歓声で選手を讃えます。だから、「静寂という、熱狂」なんですね。

 

このブラインドサッカー、ぜひ一度、会場で観戦してみませんか? 今週末、7月1日に開幕するブラインドサッカーの国内最高峰の大会、日本選手権はその大チャンスです。16回目となる今年は、過去最多の19チームが全国から集結。7月1日(土)、2日(日)に予選ラウンドを行い、3週間後の23日(日)にFINALラウンドを行うという、史上初の3日間開催となっています。


↑「第16回アクサブレイブカップ ブラインドサッカー日本選手権」の大会ポスター。史上最多の19チームが日本一を目指して鎬を削る大会は7月1日に開幕する。画像提供:日本ブラインドサッカー協会

 

予選ラウンドは横浜市のみなとみらいスポーツパークで行われます。参加19チームが4組に分かれて1回戦総当りのグループリーグを行い、各組1位の計4チームが決勝トーナメントに進出し、準決勝を戦います。その後23日に、東京・調布市のアミノバイタルフィールドで3位決定戦と決勝戦が行われます。予選ラウンドから3週間あくので、トップ4チームはコンディションを整えることができ、よりハイレベルなプレイが期待できます。また、頂上決戦にふさわしい演出も予定されているようです。

大会の見どころとしては、まず史上初の大会5連覇を目指す、Avanzare(アバンツァーレ)つくば(茨城県)の戦いぶりに注目です。日本代表の川村怜キャプテンやアグレッシブさが魅力の佐々木ロベルト泉選手などを中心に、攻守のバランスに優れたチームプレイが楽しみです。

 

もうひとつ、東京・八王子市を拠点とする、たまハッサーズもエース黒田智成選手など日本代表が5人も名を連ねる強豪。今年3月に行われたクラブチャンピオンシップでは準優勝を果たし、勢いにのっています。

また、ブラインドサッカーはパラリンピックでは男子のみの競技ですが、日本の国内大会では男女混成チームも出場可能です。今大会出場チームのなかでは日本代表の加藤健人選手率いる、埼玉T.Wings(ティーウィングス)に女子選手が多いのですが、なかでも菊島宙(そら)選手は必見です。女子日本代表のエースで、今年5月にオーストリアで行われた女子初の国際大会では最多6得点を挙げ、日本チームの金メダル獲得に大貢献。高速ドリブルからの力強いシュートが魅力です。

 

▼全国に広がるブラインドサッカー

今大会には、北は北海道から南は福岡県まで全国各地から史上最多の19チームが出場し、うち5チームは初出場です。チーム数の増加にブラインドサッカーの広がりが感じられます。ブラインドサッカーは視覚障がい者のスポーツですが、「ゴールキーパー」や選手のプレイをピッチ外からサポートする「ガイド」は視覚障がい選手に限りません。

また、フィールドプレイヤーはアイマスクを着用するというルールがあるので、国内大会ではいわゆる晴眼者にも出場も認めていて、これが競技の普及につながっています。日本選手権では特に、ピッチ上に視覚障がいの選手が2名以上いれば、チーム構成が可能です。今大会も多くの晴眼選手が参加予定です。視覚障がいの有無に関わらず、「やってみたい!」と思った方は、ぜひ、来年以降の大会を目指してください。

 

さて、日本選手権の観戦ですが、予選ラウンドは全席無料です。FINALラウンドでは無料席882席に加え、ピッチ横やゴール裏などに有料の800席が設置されます。ピッチにより近い席で、迫力あるプレイが見られます。チケット1枚で2試合観戦可能で、料金は1席500円のスタンディングエリアから、プレミアムグッズ付き5000円(当日5500円)のプレミアムシートまで全5種類あるそうです。

前売り券の販売は7月1日(土)10時から、日本ブラインドサッカー協会公式サイト(http://www.b-soccer.jp)と、予選ラウンド会場(みなとみらいスポーツパーク)で開始予定とのこと。販売状況によっては当日券の販売が行われない可能性もあるそうです。ちなみに、有料席の設置は昨年大会からで、全席完売しています。

なお、大会期間中、会場では試合模様の音声実況解説も行われます。専用ラジオの貸出もあるので、視覚に障がいのある方も楽しめますし、もちろんブラインドサッカー観戦初心者の方もプレイやルールの解説、選手情報なども聴けるので、とても便利です。また、ブラインドサッカーなど各種体験ブースも設置されるので、暗闇のなかでボールのコースを聞き分ける難しさや面白さなどを、ぜひ実体験してみてください。観戦の楽しみも広がるはずです。

2020年東京パラリンピックをより楽しむためには、「静かに見守る」というブラインドサッカーならではの応援マナーに慣れることも大切。日本選手権の会場観戦は、その絶好のチャンスです。

 

<第16回アクサブレイブカップ ブラインドサッカー日本選手権>

日程/会場: 小雨決行(荒天中止)

・予選ラウンド (入場無料)

7月1日(土)~2日(日)/みなとみらいスポーツパーク (横浜市)

1日(10:00開場): 第1試合10:30~/開会式13:05~/第9試合16:20~

2日(9:00開場): 第1試合9:30~/準決勝15:35~
・FINALラウンド (入場無料、一部有料席設置)

7月23日(日)/アミノバイタルフィールド (東京都調布市)

(10:00開場) 3位決定戦 11:00~/決勝戦13:30~/表彰式14:30~

詳細: 大会特設サイト http://axa-bravecup.b-soccer.jp/
出場チーム:

グループA: 新潟フェニックスファイヤーズ/埼玉T.Wings/松戸・乃木坂ユナイテッド/山梨キッカーズ/LEO STYLE北九州
グループB: Avanzareつくば/ナマーラ北海道/F.C.長野RAINBOW/free bird mejirodai/A-pfeile広島BFC
グループC: たまハッサーズ/兵庫サムライスターズ/コルジャ仙台FC/岡山 DEVIL BUSTERS
グループD: ラッキーストライカーズ福岡/buen cambio yokohama/GLAUBEN FREUND TOKYO/Mix Sense名古屋/Derroto Saber茨城

 

(文:星野恭子)